第120話 スタンプVSフライド
『会場:市街地(夜)
スタンプ=キャットスターVSフライド=セイント』
真夜中の市街地を、フライドは竜に乗って飛んでいた。
「ちっ。また消えた」
スタンプは闇に紛れは攻撃し、闇に紛れは攻撃を繰り返していた。だがどの攻撃も致命傷には至らず、しまいには常にシールドで攻撃を防がれていた。
(この戦いに制限時間はない。だから俺の魔力がなくなるまで耐えるか?それとも果敢に攻めるか?さあスタンプ、どうする)
フライドは竜に乗ったまま降りてこない。そんなフライドの死角から火の玉が放たれる。だがフライドを覆うシールドに防がれ、火の玉は消失した。
フライドは咄嗟に振り返り、火炎が飛んできた方向へと黒い雷を放った。雷は街を焦土と化し、建物は熱で消えた。
「また消えたか」
フライドは舌打ちをしつつも、再度攻撃を待つ。だがしかし魔力の限界に恐れをなし、攻めに出た。
高度を下げ、竜の背中から降りた。そして街の路地に立った。
「さあ来い。スタンプっ!」
スタンプが現れた場所はすぐ真後ろ。フライドはシールドの中から蹴りでの攻撃を受け、体勢を崩した。
(なぜシールドの中に!?)
スタンプは闇の中を自由に行き来できる。それを知らないフライドは、なぜだとただ考えるばかりである。
そんなことを考えている間にも、スタンプは何度も蹴りと拳をフライドへと与え、フライドは体勢を立て直す間も与えられない。
(せめてスタンプを引き剥がさないと……)
だがしかし、スタンプはフライドの頭部へ手をかざし、火炎を放った。フライドは口から煙を吐き、白目になって倒れた。
「危ない……。あの雷を受けていれば負けていた」
スタンプは倒れるフライドを見ていた。微かに息をしている。
この試合会場で負った傷はどちらかの勝利が確定した後、すぐに回復するというシステムになっている。だからこそ傷が回復していないのは変だと悟った。
「まだ生きている!?」
突如地面が割れ、そこから雷が天へと向かって昇っていった。
「〈
スタンプは吹き飛び、雷をもろに受けて気絶した。
「残念だったな。この勝負は、俺の勝ちだ」
フライドはボロボロになりながらも勝利した。
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