PC成長:アイリス

GM:それじゃ成長報告と参りましょうか。まずはメインヒロインにして主人公、アイリス!

misto(以下、アイリス):「やぁ、アイリスだ。久方ぶりになるのかな? 私とハイドで成った共犯関係は一先ずの成功を収めた。

 壁を越え、遂に私は待ち望んだ刺激溢れる外に繰り出したわけだ」


 まぶたを閉じたアイリスは、統制機関からの脱出を噛み締めるように言葉を紡ぐと、


アイリス:「繰り出した。そう、繰り出したのだが――なんだこの未知が溢れる街並みと情報たちは!!!!」


 目を見開き、周囲の“非日常”に目を輝かせた!


アイリス:「防護性も耐熱性も考慮されていない、丈も短い“スカート”という衣服!

 あの“ビル”という、窓ガラスだらけで防音性も防災性にも程遠い建造物!

 そして極めつけは、どう考えても健康を度外視した上に保存性も悪い食料たち!!

 何だこれは何だこれは!?

 こんな刺激的な世界が、白い部屋と壁の外には広がっていたのか……あぁ、やはりハイド、君と逃げ出して良かった。心の底からそう思考するよ」


 はしゃぐアイリスは矢継ぎ早に言葉を口にした事に気付くと、ひとつ咳払いをして落ち着きを取り戻す。


アイリス:「……コホン。すまない、盛り上がってしまった。外は刺激的すぎてつい我を忘れてしまう。

 私自身のスペックだが、あれから多少の変化があった。詳しい内容は以下の通りだ」


 《妖精の手》Lv1取得

 《コンセントレイト》Lv2→3

 《道化の出し物》取得

 〈白兵〉Lv4→7

 〈情報:共犯者〉Lv1→3

 〈知識:非日常〉Lv1取得


アイリス:「主だった変更点は《妖精の手》だろうか。これでダイスが腐っても多少のリカバリーが可能だ。いつまでもハイドにおんぶに抱っこではいられないしな。

 これが刺激を得たからなのか、それとも単純な成長なのかは定かじゃない。だが、我が共犯者の足を引っ張るような事はないだろう」


 隣を歩く共犯者に小さな笑みを向けてみせるも、彼は周囲を警戒している様子だ。


アイリス:「……だが、肝心の共犯者がどうにも気が立っている様子だ。私が未知を観察しに走り出そうものなら、引き止められてしまう。

 私は、もっとこの刺激を味わいたい。それに万が一の可能性として、アイリスという個がハイドに何らかの不調をもたらしている可能性もあり得る。それはこちらの望む所ではない。という訳で私はひとつ思考を重ねてみた」


 少し言葉を溜めると、思考の結果を口にする。


アイリス:「……ここはこっそり、一人で楽しむことにしよう、と!」


 彼女は指を立てると、少し得意気に理由を語り始める。


アイリス:「元々レネゲイドビーイングである私には睡眠は不要なもの。デフラグや情報整理は時々必要ではあるが、毎日行なうものでもない。

 ハイドが寝ている時はおおむね暇だからな。時間の有効活用をするとしよう。

 何、朝には帰る。我々は共犯者であり、運命共同体だ。裏切るような真似はしないさ。


 周りに目を光らせる彼を横目に、噛み締めるように名前を呟いた。


アイリス:「今回もよろしく頼む。ハイド・バレンウォート」



GM:可愛すぎる……なんだこのカワイイ生物は……かわいい……!

イズミユキ:くそっ、可愛いな! よろしくアイリス!

GM:〈知識:非日常〉の新規取得もエモいな!?

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