03.

 無視して、拒絶の意志を示す。


 同世代だろうか。思春期が終わる頃ぐらいの身体のように、見える。そんな女の子と、喋るなにかを、自分は持っていなかった。


「じゃ、じゃあ。せめて隣に。隣に座らせてください」


 足首。離れない。


「隣にいるだけだから。ちょっとだけ。ほんの少しだけ」


 どうしても離してくれそうになかったので、しかたなく、その場にもう一度座った。


「へへ」


 彼女。


 自分の左隣に、座る。

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