第51話 電話のむこう1
かなりフェイクが入っています。
Aさんは、前回のAさんと同一人物です。Bさんは別人です。
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ある日、Aさんは仕事が終わってスマホを見ると、遠くに住んでいる友人のBさんから午前中に着信とメールが入ってることに気がつきました。
それによると、急にAさんの住む場所の近くに行くことになったので、時間があえば会いたいというものでした。
慌ててAさんは電話をしました。
しばらくして、Bさんが電話に出たので、Aさんは言いました。
「ごめん、今気がついてん。これからやったら、いけるけど、どんな?」
ところが、Bさんは何もいいません。
「あれ?聞こえてる?おーい!」
何度も呼びかけたのですが、全く応答がありません。
「おかしいな?電波悪いんかな。ほな、もう一回、電話しなおすわな?」
Aさんは電話を切ると、掛け直しました。
ところが、今度は何度電話してもかかりません。
仕方なくメールを送ると、一旦家に帰りました。
そしてその日、Bさんから返事が届くことはありませんでした。
それから数日たって、Bさんから電話がかかってきました。
「どないしてん?もう心配したがな!」
「いや実は」
電車に乗ろうと急いで駅に向かっている時、アクシデントがあり、病院に運ばれたそうです。
「無事で良かった」
そう言い合った2人でしたが、ふとAさんは疑問を感じました。
「ほな、俺の電話に出たん、看護師さんか誰か?」
「え?電話に出た?ちょっとまって?」
そして
「いいや、やっぱし、電話でてへんで?」
「え?ほな、削除されたとか?」
「え?パス破って?Aのかけ間違いちゃう?」
「え?ほな、まって?」
Aさんが確認すると、ちゃんとBさんに連絡していました。
お互いスクショを見せ合った2人は、頭を捻ったそうです。
これにつながるのが、Bさんの次の話になります。
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