第13話 こあとみやび

「あーもう!私のお尻に突っ込むなー!やめろ!」

「突っ込んでない!触れただけだし!嫌らしい体してるこあが悪いんだぞ!」


 とんでもない暴論。

ダメだ!

早く小さくしないと!

けれども、力を入れて縮めようと意識するとピクピク揺れる。


「ぐぬぬー!」


 繰り返し言うが、突っ込んではいないからな!

これ以上近くにいると冷静さを失うと思い、俺は一旦こあから離れた。

その間に、こあは温泉から上がり体を洗いに出ていった。


「次はみやびか。」

「その発言はちょっと怖いです……。」


 ちひろから注意された。

あなたがこあをそそのかせたんじゃないか!

けど、誤解を招く発言だったな。


「悪かった。」


 そう言って、俺はみやびに近づこうと足を踏み出した。

すると、みやびは後ろへ一歩後ずさり。


「近づかないでください。」

「いや、それは違うんだ。」

「さっきの発言のどこを見たら違うといえるのかしら。」


 まずったな。

どうごまかそうか。


「心の声が駄々洩れなのはどうにかならないのかしら。」


 うわぁぁぁぁぁ!


「まあ私たちと入ったのは慣れさせるためなんでしょう?さっさと片付けましょう。」


 そう言って近づいてくるみやび。

お、おう。


 みやびは目つきが鋭いせいかなかなか話すのに緊張する。


「何をきょどってるのかしら。私があなたを堕としてあげる。」


 みやびは僕の手を掴み、足を触らせてくる。

見た目だけではなく、脚の感触も麗しい。

脚枕してくれないかな。

俺がみやびの足に頭を寄せると、みやびは拒むことなく足を差し出す。


「このまま私の虜になりなさい。」


 すると、みやびはどこからかスプレーを取り出し俺に噴射。


 そこから先は、覚えていない。

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