第10話 親切と乱雑

 ほのかが少し落ち着いたところで、俺たちは再び足を進める。


 一歩、一歩。


 それほど距離がないにも関わらず、とても長い時間をかけて門の前にたどり着いた。


すぅー、はー。


 深呼吸して、門を開ける。


ギイィ


 重たい音とともに門が開く。


「お待ちしておりました。」


 白髪交じりの小柄で紳士的な男性が出迎えてくれた。

 外見から判断するに、、、年齢は50代くらいであろうか。


「わざわざ出て来てくれてありがとな。」


 俺は感謝の気持ちを表した。


「それでは参りましょう。」


 男性は入って右に曲がりそばにあるエレベーターに乗る。

 5Fのボタンが押され、上昇。


ピンポーン


 目的の階に到着し、降りる。


「こちらでごさいます。」


 男性はそう言い、到着して正面の部屋に俺たちは案内された。


「あなたにはこちらの部屋で5日間過ごしていただきます。」


 おい、仕事をほっぽり出すな。


「ここにはほかの女性が二人おりますが、この人たち含め一人前のハニートラップとなれるよう指導してほしい。我々の組織は新しくできたばかりで慣れていない女性が多いのだ。」


 いきなり言われても、どうすればいいってんだよ!


「よろしく頼みましたぞ。」


 男性はそう言って部屋を後にした。


 はいはい、知らねーよ。

 まあできるだけ頑張るとするか。


 ところで。

 他の女性が二人いると言っていたな。

 どんな女性なんだろ。


 俺があたりを見渡すと、奥に二人の女性が座っていた。

 二人の女性は、ほのかともちひろとも異なる系統だった。

 胸のほのか、尻のちひろ。

 残り二人の特徴は、これからおれがしっかりこの目で見てやろう。

 俺がすこしばかしにやにやと妄想を走らせていると。


「おにいさ~ん?いやらしい顔になってますよ♡」


 ちひろが耳元で囁く。


「ちがっ!ちがうんだ!」


 思わず大声で否定する。


「隠さなくていいのに♡エッチなおにいさん♡」


 やめて!胸を押し付けないで!

 おっきくなっちゃう!


 大きくなった俺のそれをほのかが指でつんつん。

 触られてさらにサイズアップ。


「慣れないといけないから。」


 本人はいたってまじめのようだ。

 そうだけど、違う!

 今じゃないんだよぉぉぉぉぉぉぉぉ!





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