第4話

リョウは言葉を選ばずに話を切り出す。

「なあタク、お前全然しっかりしてないよね」

「急に何?」

「お前とハナってよく似てる気がするんだよ」

リョウの話に、タクが興味を無くす。

「ああ、前言ってた女の子?」

「そう。抜けてるところが似てるし、ハナもそういう人がいいって」

「ふーん」

「そうだ、お前って個人で仕事してるよね?」

「うん。イラストレーターの仕事してる。会社は合わなくてすぐ辞めちゃった」

「なんかそこも似てるなあ。ハナはライターだから、仕事の話とか盛り上がりそうじゃん」

タクは女の子との恋愛など考えていなかったが、話を聞くうちに、友達としてなら会ってもいいのではと考えるようになった。

「ライターなんだ。まあ、気は合うかもね」

「じゃ、とりあえず三人で飲もうよ」

あくまで友達から始めようということで話が進んだ。

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