第3話

「ハナ、この間タクと飲んだよ。やっぱり会わせたいなあ」

「またその話?」

ハナが眉をひそめるも、リョウは話を止めない。

「どんな人が好きなの?てか、どんな人が嫌なの?」

「うーん、きっちりしてる人とか苦手。自分がだらしないから、劣等感を感じるんだよね」

「あのね、あいつってハナの想像を超えるほど抜けてるんだよ。俺なんて何回すっぽかされたか分からないよ」

「すっぽかすくらいなら私もあるよ」

「くらい、ねえ」

「私が会社をクビになったのは、期限を守れない、指示をすぐ忘れる、信頼されないからだよ?リョウが思う以上には私もだらしないよ」

「そうなんだ。あれ、ハナって今ライターだっけ?」

「そう、誰かに迷惑かかることがほぼ無いからね」

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