コミュニケーションは大切です2
飯を食べた俺たちはもう一度お互いについて知ることにした。
美由もリリアも出会って日が浅いからこれを機会にもっと距離が近くなれば良いと思う。
奴隷に関しては、主人の言うことを契約により絶対に守らないといけないので、俺たちが異世界人と言うことも伝えて問題ないと思った。
実際伝えておかないとスキル使う時に、面倒になるからな。
「じゃあ、改めてになるけど俺が朝霧天羅だ」
「私は橘美由と言います」
「リリアです。」
改めてにお互いに名前を教えあう。
「俺たち二人は実は異世界人なんだ。勇者としてドラグオン帝国に召喚されたんだけど、いろいろあって今は二人でダンバを目指して旅をしてるんだ。そこで異世界での常識なんかわからないから、奴隷を買うことにしたんだ」
「なるほど、ご主人様方は勇者様だったのですね。あの謎の乗り物もご主人様のお力なのでしょうか?」
「そうだね。俺のスキルは自衛隊と呼ばれるものなんだ」
「ジエイタイですか?」
リリアは首を傾げる。
「この世界でいうところの騎士団みたいなものかな」
と俺の代わりに美由が答える。
「自衛隊は戦争は起こさない。けど守りのない国なんて怖くて住めないでしょ?だから防衛のためにいる守りの要が自衛隊なんだ」
一息置いて続ける。
「その自衛隊という組織の人材を除いた戦力を召喚すると言うのが俺のスキルなんだ」
「つまりご主人様は、人さえいればご主人様の世界の軍一つと同じ力をお持ちになられているのですか?」
「まぁ、そういうことだね」
「先程の乗り物この世界では到底理解の及ばない技術が使われています。それが一部でしかなく、他にも様々な物があるとしたらこの世界でご主人様に勝てるものはいないのではないでしょうか?」
俺はリリアの問いに肯定しつつ
「そうかも知れないけど、この世界には俺の知らない力、スキルに魔法とかあるから、もしかすると苦戦を強いられる可能性もある。だから慎重に行動するに越したことはないと思ってる。」
そう答えた。
「次は私ですね。私も主人は天羅さんと同じで、スキルはホムンクル生成level8というスキルでホムンクルを1日に16人ずつ召喚でき大ダメージ負うまで消えません。るものになります。levelが上がれば1日の召喚人数も増えていくみたいです。これから一緒に天羅さんを支えていきましょう!」
美由は力強くリリアの手を握り同意を求める。
「はい。私はご主人様の奴隷であり、メイドでございますから」
「いやそこまで考えなくていいぞ……」
俺の呟きは聞かれることがなかった。
次はリリアが紹介を始める。
「私はリリア、かつて西にあったボルデロ王国の王家に仕えておりましたがボルデロは魔王によって滅ぼされ、生き残るため、私は奴隷として売られました。おかげでご主人様に拾って頂き、感謝しています」
一礼して続ける。
「それから私のスキルはメイドの極意と言うもので、メイドに必要なスキルを完璧に行えるというスキルになります。ですのでご主人様たちの身の回りの世話はお任せください」
メイドでメイドの極意ってそれもある意味では最強ではないか。
生まれ持ったメイドというわけだ。
「拠点が出来たらよろしく頼むよ。それまでは色々慣れてくれればいいからね」
「はい。ありがとうございます」
俺は焚き火の火を調整しながら、話を続ける。
「これからの事についても少し考えておこう。今はダンバにいくことだけを考えていたけど、それからどうするか。異世界自衛隊を作るって大雑把なことしか決めてなかったと思う。だから少しだけ考えようと思う」
「確かにそうですね。ダンバに着いてからの事、考えて無かったですね」
3人少しの間考える。
そこで少しだけ案外思い浮かんだ。
「ダンバについても自衛隊を作るってなったら、隠さないと行けないと思うんだ。1日16人ずつの召喚になるわけだけど、日がたって人数が増えるまでは最初はどうしても戦力が足りないと思うんだ。だから隠れるってのがいいけど、問題はどこにするかなんだよね」
リリアが話に入ってくる。
「それでしたら盗賊の討伐などどうでしょうか。おそらく国境間際の辺境などは、盗賊が縄張りを張っていると思います。そういう盗賊は、洞窟か古城などの使われない建物を拠点にする場合が多いので、討伐してそこを拠点にするのが、バレにくい拠点として使えるかも知れません」
「なるほど盗賊か、俺たちのやり方だと殺してしまう事になるがいいのか?」
俺たちの世界ではタブーである当たり前のことを尋ねてみる。
「はい。盗賊はこの世界では処刑となっており、討伐の過程で殺してしまっても問題ありません」
「なるほど、わかった。その地域的にも盗賊はいなくなった方がいいんだろうな。ならその方向でいこう。美由もいいかな?無理そうなら街で待機していてもいいからね」
「いえ大丈夫です。異世界に来た時に覚悟はしていましたから。天羅さんのために頑張ります」
俺たちは次の目標を立て、明日ダンバの街に向かうべく、焚き火の火を落とし、その日は睡眠を取る事にした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます