第90話 変態バレーボール

光希「はい!じゃぁ今から男女分かれてバレーボールをしたいと思います。バレー部員は均等になる様にばらけて下さい。その他の生徒は各自自由で構いません。」

大地「廉君!!」

廉 「みなまで言うな。」


女子は体育担任の先生、男子は光希さんがそれぞれ試合の様子を見守る事になった。

運動音痴なあたしは、受けるボール全てが迷い子状態。でも、何故かそれがみんなの間では面白かったらしく、女子はワイワイと賑わっていた。


そして、一方男子は・・・。


光希「松澤!参加して下さい!」

廉 「こいつが参加させてくんねーんだよ!!」

大地「廉君に!来る!ボールは!大ちゃんが全てぇー受け止める!!」

光希「・・・理解しました(笑)」

大地「あんっ!痛い!!でもぉー頑張る!!」

柚月「やばっ(笑)」

大地「廉君、大ちゃん痛いからフーフーして?」

廉 「光希先生、俺寒気がします。」

光希「大丈夫。俺もだ。」


初日である光希さんですら、大地君のキャラに圧倒されている。

・・・いや、むしろ面白がっている。

大地君の雄叫びは体育館中に響き渡り、勿論女子の方にも聞こえてくる。


大地「痛ぁい!!今、股間に当たった!!廉君っ・・・」

廉 「誰がフーフーするかっつーの!!」

大地「違う!!いい子いい子して!!」

廉 「先生ー!!もう俺嫌だぁ!!」

光希「い、今は授業中・・・ぶはっ(笑)笑わせるな!!」

大地「大地の股間は次第に腫れ上がり、ジャージを突き抜け・・・」

廉 「何のナレーションなんだよ!!」

柚月「光希さん、可哀想に(笑)」


保健体育の実習生として、母校であるこの高校に来た光希さん。

あたし達も全力で応援するから、何としてでも夢を掴んで欲しい。


光希「はい!(笑)一旦休憩挟みます!!」

柚月「廉、凄まじかったね(笑)」

大地「ブスって何を着てもブスなのね。」

柚月「はいはい。早く股間冷やしなさいよ。」

光希「柚月ちゃ・・・じゃなくて、古川さん。」

柚月「何ですか?」

光希「この二人、どうなってんの?俺、あと三週間もあるんだけど・・・。」

柚月「次第に馴れます(笑)」

廉 「俺はもう帰りたい・・・。」


今日から三週間。

光希さんにとっては、一つの大きな試練となる。

「無事に終わって欲しい」

そう願うしかなかった。

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