第六十三時限目

見慣れた道を走り続け、20分ちょい…







「着いたっ♪」




同じ市内にある、周りには田んぼやビニールハウスしかない田舎町に到着した。





「こっち方面あんま来たことないけど…何があるの?」




「ようこそ~♪」




「は?」




「我が家へっ!」




「我が家って………はぁ~っ!?」




あたしが立っている横にはブロックで囲まれたかなりデカイお屋敷。





「もしかして…」




「これ、我が家♪」




「何でっ!?話し違うじゃんっ!」




「違くないよ?」




「見せたい物って霧島君の家!?」




「家ではないけど、ここにある。」





もうあたしは色んな事にビックリ。




霧島君が同じ市内の人間だった事




家が旅館並にデカイ事



そして、霧島君にまんまと騙された事…



「霧島君家、誰もいないの?」




「いないよ。」




少しずつ蘇る、あの恐怖感…




「家の中に入るの?」



「何で?ヤダ?」




「嫌ってゆうか…」




あの日の…




磯田君との事…







「ごめん。」




「え?」




「あたし男の子と2人きりは…」




「男の家に行った事ないの?」




「男の子の家…」




ふと拓の顔が頭に浮かんだ。




「あるけど…その人は…」




拓の家で2人きりになった時…




そりゃ最初は緊張もしたし、慣れない空間に居心地が悪い感じもあった。




でも




それでも一緒にいれたのは




もっと一緒にいたいと思えたのは拓とだったから。




「別に変な事したりしないよ?」




うつ向くあたしの顔を心配そうに覗く霧島君。



「霧島君家、誰もいないの?」




「いないよ。」




少しずつ蘇る、あの恐怖感…




「家の中に入るの?」



「何で?ヤダ?」




「嫌ってゆうか…」




あの日の…




磯田君との事…







「ごめん。」




「え?」




「あたし男の子と2人きりは…」




「男の家に行った事ないの?」




「男の子の家…」




ふと拓の顔が頭に浮かんだ。




「あるけど…その人は…」




拓の家で2人きりになった時…




そりゃ最初は緊張もしたし、慣れない空間に居心地が悪い感じもあった。




でも




それでも一緒にいれたのは




もっと一緒にいたいと思えたのは拓とだったから。




「別に変な事したりしないよ?」




うつ向くあたしの顔を心配そうに覗く霧島君。


「霧島君家、誰もいないの?」




「いないよ。」




少しずつ蘇る、あの恐怖感…




「家の中に入るの?」



「何で?ヤダ?」




「嫌ってゆうか…」




あの日の…




磯田君との事…







「ごめん。」




「え?」




「あたし男の子と2人きりは…」




「男の家に行った事ないの?」




「男の子の家…」




ふと拓の顔が頭に浮かんだ。




「あるけど…その人は…」




拓の家で2人きりになった時…




そりゃ最初は緊張もしたし、慣れない空間に居心地が悪い感じもあった。




でも




それでも一緒にいれたのは




もっと一緒にいたいと思えたのは拓とだったから。




「別に変な事したりしないよ?」




うつ向くあたしの顔を心配そうに覗く霧島君。



「うん、それはもう分かった」




「じゃ何が嫌?」







怖い…




拓以外の男の子と密室でいるのが怖い。






こうゆう時に改めて思い知らさせる




拓を好きな気持ち。





「ごめんね。大勢でなら全然いいんだけど…」




別にあたしは拓の彼女じゃない




これから彼女になれる訳でもない




ただ単に自意識過剰な変な女にすぎないのかもしれない




でも、それでも構わない




あたしが1番素でいれる場所は拓しかいないから…




(やっぱり、今日遊ぶ約束するんじゃなかったかな…)




変に拓の事ばかり考えてしまい、勝手に凹むあたし。





「竹内、意外と真面目なんだね(笑)」




霧島君が関心しながらクスクスと笑う。



「意外ですかね…外見チャラい?」




「ん~チャラいってゆうかサバサバしてるし、誰とでも気さくに話すからさ。」




「それは偏見…まぁ別にいいけど。」




「でもさ、マジで俺見せたいのあるんだよね。」




頭を掻きながら悩んでる様子の霧島君。




「一体何!?」




「う゛―……、大丈夫かな~」




「何が?」




「じゃ竹内ここでちょっと待っててっ!」




「えっ、ここで?」




「すぐ戻るっ!」




そう言い、霧島君はあたしを残して家へと走って行ってしまった。




「何だ…?」






それから本当にすぐ。



霧島君が少し大きめのダンボールを両手で大事に抱えながら戻ってきた。



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