第四時限目

きっと、世間からすればこんなの恋人同士なんて言わないのだろう。




でも…それでもあたしは未だに尚太への想いを断ち切れずにいた。




ユッキと付き合う事で尚太を忘れ、新しい恋愛が出来るかと思ってみたけれど、やっぱりそんな恋愛は長続きしなかった。



「まぁ、結芽にも色々あるんだろうけどさ、何か悩みとかあったら相談してよね?」




「うんっ!ありがとう。何かあったら絶対話すから」




あたしの通う高校は地元にある。




あたしは学校の駐輪場に置いてある自分の自転車にまたがり、菜緒に後ろに座る様合図した。




「さてさてっ!どんな経路で出発する?」




「なんか小腹空いたから、コンビニ寄って結芽ん家の近くの…えっと…何だっけ?」




「かりんとう?」




「そうそう!かりんとう!あそこのカラオケ、行ってみたかったんだよね~!」




「了解!じゃぁ腰にお手をお掛け下さい」




「はいは~い!」




「では、軽く蛇行運転で出発しまぁす!」




「普通でいいからっ!」




菜緒を乗せ、あたしはペダルを力一杯踏み込む。




「ねぇ結芽~!」

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