第三時限目

夏休み明け直前…

あたしには彼氏がいた



学校の生活に少し慣れた頃、斎藤幸宏(通称『ユッキ』)に告白され、初対面だったが周りにはやし立てられるがまま付き合い、案の定上手く行かずにすぐ別れた。




「結局さ、何でユッキと別れたの?」




「何でって…お互い話した事すら無かったし…」




「結芽から振ったんでしょ?」




「うん」




「ユッキ、普通にカッコ良かったのに…面白いしさ」




「確かにね(笑)」




「実は他に好きな人いるんじゃないの~?」




「好きな人…ねぇ…」




あたしは今まで、3人の男の子と付き合った。中学で2人、高校に入ってからはユッキ。



みんな楽しくていい人だった。その中でも2人目に付き合った小泉尚太〈コイズミショウタ〉




バスケバカで成績優秀、かなりの照れ屋でぶっきらぼうだったけどふとした時の優しさが大好きだった。




2年も付き合ったのに、手しか繋ぐ事無くお互い部活や生徒会、そしてあっという間に卒業式。




別れ話をする事も無く自然消滅してしまった。

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