【信長に挑みし者達~ワレノブナガトカクタタカエリ~】その伍【本願寺顕如《ホンガンジケンニョ》(本願寺光佐《ホンガンジコウサ》)

【信長に挑みし者達~ワレノブナガトカクタタカエリ~】

その伍【本願寺顕如ホンガンジケンニョ本願寺光佐ホンガンジコウサ


本願寺顕如ホンガンジケンニョは摂津国石山御坊(石山本願寺)を本拠地としていた宗教勢力系の実質的な大名である。


信長が一番手を焼いたのが顕如達の浄土真宗本願寺派勢力であったとも言える。

1570年の伊勢長嶋一向一揆では信長の弟の一人・信興ノブオキが自刃に追い込まれるほどであった。


しかも、翌1571年に信長自ら出陣するも撤退の断を下さざるを得ない敗北を喫する。


その後石山御坊攻略のために本願寺を支援する毛利家の水軍を織田家配下・九鬼嘉隆クキヨシタカの活躍によって本願寺の物資補給路を断たれてしまう。


狂信的信仰心も空腹や武器などの補充が利かなくなるとその強さは無力化してしまうのであった。


本願寺顕如による石山御坊の防衛線は信長が攻略に着手してから足掛け10年にして漸く《ヨウヤク》明け渡された。


【まとめ】本願寺顕如の活躍によって信長の覇業が10年浪費されたともいえる。

反対に10年耐えたにもかかわらず信長の脅威であった武田信玄がこの間に病没してしまうなどの反信長勢力の要を失うなどの要素に於いてツキが顕如よりも信長側にあったという事であろう。

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