第16話 置いていって

「貴方は?」


突然現れたリエルに驚くリリス、リエルは彼女の驚く姿を見ると得意気な顔し、両手を腰に当て胸を張りながら


「よくぞ聞いてくれました!!私は「ただのゴミだ」です!!」


俺はリエルが自分の名前を名乗るタイミングで言葉を被せた。それは見事にドンピシャで思わず笑みをが浮かぶ。


「え?ゴミですか?」

「違います!!リエルです!!リエル!!なんてことしてくれるんですか!!いたっ!!」


そうゆうとリエルは俺に掴みかかってきたのでとりあえず拳骨を落としておいた。


「こいつは俺の家で居候しているゴミだ、リリスもゴミと呼んでやってくれ、泣いて喜ぶから」

「は、はい、よろしくお願いします、ゴミサン」

「うぅ、初対面の人にまでゴミ呼ばわり、私ってそんなにだめですか?」

「ダメだな」


リエルの問いに俺が即答すると泣き出してしまった。煩いので魔法で作った透明な箱でとじ込むた。‥‥密閉状態にして

ゴミを無視して俺はリリスに声をかけた。


「それでは、君には俺と一緒に来てもらうね?」

「あ、はい!!よろしくお願いします」

「だけどその前に君に確認しないといけないことがあるんだ」

「なんでしょうか?」

「このままでいいの?」

「?」

「はしょりすぎたかな、復讐とかしなくていいの?」

「‥‥それは」

「正直な話さ、君には俺と一緒に来て生活してもらうことなるわけ、でもその生活に復讐とか恨みとかそうどろどろした物を持ち込んで欲しくないんだよ、俺の悠々自適ライフにそんな物はいらない」

「は、はぁ」

「だから君の怨みや復讐心、それから心の傷なんかは全てここに置いていって欲しい、そのために必要なことなら俺は全力で協力する、どう?なにかしたいことはあるかい?」


俺の話を聞いたリリスは顎に手をあて考えている様子だ。

今話した事は俺の本心だ、俺は成人でもなんでもない、小説の主人公のように彼女に寄り添い心のケアをする気はまったくない

めんどくさい

だから彼女には今までの思い出、想い、怨みなどをここに全て置いていって欲しい


リリスはしばらく下を向いて考えた後顔をあげて笑った


そして俺にやって欲しいこと頼んだのだった

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次元の狭間で悠々自適に過ごします 伊佐波瑞希 @harukikouhei

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