第13話 飛びます
リエルの案内で俺達は例の追放お嬢様の所に向かうことにした。ちょくちょく島の庭とかは行ってたけど違う世界に行くのは初めてだ。ドキドキしながらドアを開けると
「‥‥‥くっら!!」
辺りは真っ暗だった、
月明かりで街の中だということは分かる、だがそれがどこなのか、どんな場所なのかは全く分からなかった。扉を出て俺が出てきた建物を見ると隣の建物、恐らく民家と同じ一軒家だった。
なるほど、こうなるのか、
とりあえず散策はまた今度、今は寂しい独り暮らし(リエルは除く)を脱却するため話し相手確保に向かわなくては!!
そして俺は歩き出そうとした時重大なことに気づいた、
「俺、あの子の名前も居場所もしらない‥‥」
バカである、
とりあえず城みたいなとこに行くか悩んだがリエルと下らないやりとりをしていて大分時間をロスしたと思われ、最悪あの子は牢屋か街の端だろう、国外追放と言われていたので恐らく後者?なら余計にわからない、どこが国境とかしらんし、
さてどうするか‥‥
そこでふとさきほどから全く言葉を発していないリエルの存在を思い出した。
ちらりと見てみると
「‥‥ふぁ‥‥」
大きくあくびをして全く遣る気がない、
これは期待するだけ無駄だな、
俺はリエルの存在を頭から抹消して考える
こうならせめてあの子の最後を見てからリエルをお越しに行くなり、予め人間界の地図を手に入れておくべきだったか
‥‥地図?
そういえば前に読んだ小説にナビみたいな魔法を使うやついたな、
あれできないかな?
俺は試しに魔力を込めながらテレビで見たあの子の容姿や聞いた名前を頭の中で思い出し探したいと念じた。
すると
5キロ先の右折です
「は?」
脳内にアナウンスが流れ、さらに視界に矢印が現れた。
できちゃったよ?
あまりにも簡単だった為拍子抜けだ。
まぁ便利だからいいか?
気を取り直し矢印の指し示す方へと飛んだ。
え?なんで飛べるの?
練習しましたから!!
え?聞いてない?
いやいや野郎の練習風景とか見ても面白くないでしょ?
そして俺はそのまま飛行魔法であの子のいる場所に向かうのだった。
ちなみにリエルは家に戻ろうとしたので鉄でできた鎖で首に巻き付け引きずりました。
よきよき
「よ、よくなぁ~い!!」
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