第12話 交渉

「もぉ~なんなんですか!?せっかく気持ちよく寝てたのに!!」


ゴミはベッドの上で荒れていた。

俺は部屋のソファーに座りゴミを見据え口を開く


「いや、確認したくてね」

「確認ですか?」

「ああ、前にこの島に他の世界から人を連れてきても良いって言ってたよな?」

「ですです、清司さんの仕事はできたばかりのまだ存在が不安定なこの島を安定させるためにここで生活して頂くことなので、清司さん以外にもここに人が住んで生活すればさらには島は安定するでしょ、ただし、この島を安定させる為の起点はすでに清司さんになっているので長期間ここを離れるのはダメです」

「了解、あとこの島って何人ぐらいまでなら住めるんだ?」

「そうですねー、清司さんがいた世界で例えるなら~、ざっと日本列島ぐらいの広さはありますよ?」

「は?、そんなにでかいの?ここ?」

「はいです、ただ、森や川もなければ生物もいません、あと、雨とかもないですね、存在が安定してくればまぁ雨が降ったり植物なんかは生えてくるでしょうけど」

「なるほど、」

「まぁ、生き物とかなんかは他の世界から適当に連れてきて繁殖させればいいのでまずは島を安定させて住める環境整備から始めるべきですね、なんです?土地開拓でするです?」

「いや、ちょっと人間界から女の子を一人連れてこようと思ってさ」

「おお、ハーレム作るんですか?」

「え?いや、話し相手が欲しくてね、偶然にも国を追放された子がいたからいらないなら貰おうかと」

「おお、発言がなんか変質者ですね!!それで連れてきて自分好みにして美味しく頂くんでね!!」

「するかっ!!」

「え~?怪しいい~」

「そろそろ黙らないとまたあの仮面つけるぞ?」

「すいませんでしたっ!!」


俺が仮面を出して見せるとゴミは綺麗な土下座をして謝罪してきた。全く、調子に乗るからだ!!だいたい俺はそんな変態じゃない、話し相手に連れてきた相手に手を出すわけが‥‥‥ないよ?


「こほん、最後に1つ、俺ってどれくらい強いの?」


ここ大事!!助けにいって返り討ちとかやだもん!!一応魔法とかはチートっぽかったけどさ、なにが起こるか分からないのが人生だからね、確認できることは確認しないと!!


「それはもう世界最強じゃないですかね?貴方の身体は神である私が一から再生させたので各世界に召喚された勇者、魔王、賢者、獣王なんかデコピン一発ですよ」

「ゴミがってのが心配なんだよな」

「なんですかそれっ!!というかまたゴミっていいましたね!!私の名前はリエルです!!」

「はいはい」

「むきーっ!!」

「んじゃ行きますか」


俺が立ち上がるとゴミもといリエルは手を降りながら


「いってらっしゃい~」

「お前も行くの」

「えっ!?な、なんでですか!?」

「俺は向こうの世界に行くの初めてなんだから道案内頼むよ」

「え~、嫌ですよ~、私はこれから二度寝を」

「上司にいいつけるぞ?」

「‥‥ふ、ふん!!清司さんは連絡できないじゃないですかっ!!」

「あまいな、お前が寝ている時偶然お前の上司からお前宛にメールが来てたんだよ、だから俺がお前の寝顔と一緒に返事しといた」 「う、嘘です!!だいたい私の✉️ボックス見れないじゃないですか!!」

「いや~、鑑定スキルとかできるかな?ってお前を鑑定したらさ、見れたんだわ、しかも操作できたんだよ~、で、そん時にプライベート番号教えて貰ったから連絡できぞ?しかも直通で?」

「そ、そんなばかなっ!!」

「信じないなら信じないでいいよ?ただしあとでどうなるかは知らないぞ?」

「ぐっ」

「で?どうする?一緒に行って役にたつ?それとも‥‥?」


俺がニヤリと笑いかけるとリエルは項垂れ


「‥‥わかりました、行きます‥‥」


というやり取りを得て俺達は人間界に向かうのであった。

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