第6話 ゴミでよくね?

「はぁ、ホントに何もないなぁ」


清司は適当に地面に座りながらため息をつく

見渡す限り平地、芝生はあるが平地、ちょっと離れた所に池みたいのがあるが他は全て平地、自分が出てきた家以外何もない、

たまにテレビでみる

ポツンと一軒並み、いや、それ以上にポツンとしている。


「はぁ、やっぱり断ればよかったかな?いや、でも考え方を変えれば何でもできるんじゃないか?うん!!プラス思考で行こう!!」


清司は立ち上がりとりあえずなにかしようと決めた。


「よし、んじゃまず異世界転生定番の魔法からかな?」


清司は手を前に出す。

だいたいの転生物では具体的にイメージをすればできるケースと呪文を唱えてできるケースがある。清司は前者を試すことにした。理由は簡単だ、


「呪文とかわからんし」


ま、そうゆうことである。


「まずはファイアボールかな?イメージ簡単そうだしって出てるし‥‥」


そんな事を考えていたらいつの間にか手から火の玉が出ていた。しかも連射で、あまりに自然に出るものでなんの感動もなかった


「‥‥‥なんか虚しい」


そうなるわな

ちなみに止めたと思えば止まりました。

簡単すぎる‥‥手抜きかな?


次に清司は脳内で木製のベンチをイメージした。そしてそのまま手を地面に向け「作るぞ」と思うと何もないところから木製のベンチが出現した。


某漫画の木遁使いや木遁に憧れた忍達が唖然としそうだな‥‥

とりあえず気を取り直しついでにテーブルと椅子を作った。さらに木でカカシを作りそれを的にして魔法の練習もした。


確認できる範囲でよく使われる

火魔法、水魔法、風魔法、雷魔法、土魔法

光魔法、闇魔法、無属性魔法

などは普通に使えた、しかもいくら使っても全然疲れない、最早無尽蔵である。


俺最強?

一人だけど‥‥

やはり一人は寂しい‥‥

どんなに凄いことをしてもどんなに努力をしても誰も認めてくれる人がいないのがこんなにも寂しいとは考えていなかった。


あのゴミでもいないよりはマシだったんだな

次に会うことがあれば少し優しくしてやろうかな‥‥

あの騒がしさを懐かしんでいると


「清司く~ん!!」

「ごめん、やっぱり無理」

「はいっ!?」


いきなり後方に現れ、気持ち悪く俺の名前を呼ぶゴミを見てとっさに拒否をしてしまった。


☆☆☆


とりあえずゴミと一緒にリビングに戻り今度はきちんとお茶をだしてあげた。

俺って優しいね!!


「という訳で私もここに住むことにしました!!」

「は?嫌なんですけど」

「酷いっ!!」


とまぁ、どうやら上司に言われしばらく俺のサポートをしてくれるらしい。

ちなみに俺が

「名前は?ゴミって読んでいい?」

と訪ねると

「なんですかそれっ!?」

と憤慨され名前を教えられた。

ゴミでよくね?


ちなみに名前はムリエルだったので

「じゃムリで、」

「リエルでお願いします!!」

とまた土下座されながら懇願されたので仕方なくリエルと呼ぶことにした。





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