【第一部】第一章 再会


「わ…私だって、お前みたいに、弱い男は、嫌いだ!」


握り飯を影龍の口に押し込み、美剣は、側を離れた。


「とどめは、私がさしてやるからな。」


そう言うと、背を向け出て行こうとした。

その背に、影龍は、小さく呟いた。


「握り飯、美味かったよ。ありがとう。」


「フン!」


鼻を鳴らし、美剣は、そこを出て行った。

そして、外へ出て、開き戸から中をそっと覗き、影龍の姿を見つめた。






ー【第一部】第一章 再会【完】ー

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影達の鎮魂歌【第一部】 こた神さま @kotakami

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