『愛してる』と言えない俺を
―――
『愛してる』
と言えない俺を、君は一体いつまで愛してくれるのだろうか。心の中でなら何の羞恥もなく言えるのに、素直じゃない俺は君を目の前にするとどうしても言えない。
想いを口にするのがこんなにも難しくてもどかしくて苦しいなんて、知らなかった。
簡単な想いじゃないから、一言では言い表せなくて……
『愛してる』
そんなたった五文字に君への愛を込めろなんていう方が、間違っているような気がした。
こんな風に悩んでいる俺を知ったら、君はどう思うだろうか。笑い飛ばして腹を抱えて、眩しい笑顔を見せてくれるのだろう。それがきっと幸せって事なのかなって、自分も腹を抱えながら思うんだろう。
その笑顔がどれだけ俺を救ってくれたのか、君はきっと知らない。ずっと支えてくれた君に俺は何もあげられていない。欲しい言葉も言ってやれない。
何も持っていない俺は本当は君にふさわしくないのかも知れないけれど……
―――
だけど俺は言いたい。声を大にして、言いたい。
君を、愛しているのだと。
だけど言えない自分が悔しくて、いつも言葉を飲み込むのだ。
だけど今度こそは君からの想いに、ちゃんと返すから。
口に出さなかったからといって想っていなかった訳じゃない事も。俺の中にある恥ずかしくなる程の想いの全てを、君に伝えよう。
だから――
君に、『I LOVE YOU』
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