第6話 いみと信頼

あの昼休み騒動の後私は、あの教室にずっといた。もちろん放課後に先生に見つかってこっぴどく叱られた。放課後まで見つからなかったのは、クラスのみんなが何も言わず、誰も休み時間とかに探さなかったらしい。そして一番の理由は、あの三人の先輩がここの教室には絶対いないと言ったことらしい。怒られても私の心は、特に何にも感じなかった。私はずっと自分の生きている意味を探した。だけどその答えは考えれば考えるほど答えは遠のいた。さすがに部活には顔を出した。顧問の先生にも怒られた。最後に大会で結果を残せばいいと言われた。取り敢えず私は、リレーの事を生きる目標にしてみた。なんとなく楽になった気がする。部活中も誰も私の事を存在しないかのように扱った。ただリレーのほかのメンバーだけは私を特別に扱った。もともと無口な彗星先輩は私とは話さなかった。ほかの二人、由里先輩と真紀先輩は当たり前だが、私に強く当たってきた。この人たちは、顧問の先生に信頼されてる。だから、この人たちが、私のせいにすれば全部私のせいになる。

バトンのミスも、タイムが縮まらないのも、先輩のスタートダッシュが上手くならないのも、グラウンドの状態が悪いのも、全部、全部、わたしのせいだった。

その日の部活が終わったとき、私は何もかも自分のせいだと思い始めていた。

だから、皆が私を存在しないかの様に扱うのも私のせい。

みんなが不幸なのも私のせい。あれ?私が死ねばみんな幸せになるのでは?

はははははははははははははははははははははははははははははははははは

な~んだ簡単に答えが出ちゃった。私もう生きてるないんだ。

だけど私はまだ誰かに助けを求めていたのかもしれない。私は、私が本当に生きている意味がないかを確かめに先輩にされたことを顧問に話した。

「はぁ?あいつらがそんなことするわけないだろ。あいつらに嫉妬しているのか知らないが、そういう妄想は他人に共有するもんじゃないぞ。今回のこの件は見逃してやるから、帰りなさい。」

私は私自身がバカだと思った。あんな奴に何助けを求めているんだ。

私が職員室を出て、外に出たら、あの三人がいた。私は無理矢理、体育館倉庫につれられた。つくなり、由里先輩が口を開いた。

「あなた私達の事を先生に話したんだってね。バッカじゃあないの。あなたみたいな、一年の話なんて信じるわけないじゃない。」

そう言った後、三人は笑い出した。そして、由里先輩は笑いながら私の頬をびんたした。

「ほんとあなたの事を信じる奴なんていないのに、あきらめが悪いんだから。」

そして、また一発、二発と私の事をビンタしていく。

「バカなあなたに言うけどね、この世には信頼の貯金があるのよ。私たちはただ先生に従ってやってきて、成績も常に上位をキープし続けている。そんな私達の事を悪く思う先生なんているわけないじゃない。」

私はもはや放心状態だった。その様子が気に食わなかったのか、麻里先輩は私を突き飛ばした。その後、私の髪をつかみ無理矢理顔が見えるようにしていった。

「君の顔は変化がないから面白くないよ。」

そう由里先輩が言ったとたん真紀先輩がいきなり

「あっ良いことを思いついちゃった。」

そういうと真紀先輩は私の顔に近づき言った。

「お前のこといじめる価値がねえから、お前と一緒に部活動見学してたやつを次の標的にしようかな~」

私は、その場で暴れた。しかし、無理矢理つかまれてるためあまり動けなかった。

「ははは。こいつ涙目になってるじゃん。最高じゃんそれ。」 「いいね。やろうやろう」三人は盛り上がっていた。真紀は追加の一言をらんに放った。

「どーせあいつもお前のつれだからゴミみたいなんだろうけど」

私の怒りは頂点に達した。思いっきり由里先輩のてをはじき真紀先輩につかみかかろうとしたが、私の手の甲を麻里先輩が思いっきりスパイクで踏みつけた。

「だれが動いていいって言ったんだよ。しかも、なに由里の手をはじいてるんだよ」

その後スパイクで思いっきり何度も踏まれた。私は痛さのあまり声をあげて泣いた。しかし、それを由里が止めて言った。

「ねぇ、らんちゃん真紀につかみかかっていいわよ」

私は、その言葉を聞かずとも真紀先輩の胸ぐらをつかみ言った。

「先輩のことをバカにしたことを謝れ」

私は涙声で言った。その後も何度も言った。五分くらいたった後だと思う。誰かが

体育館倉庫のドアを開けた。私はやっと助けが来たと思った。しかしそこにいたのは、いつの間にかいなくなってた麻里先輩と由里先輩と顧問の先生だった。

「私は止めたんですけど、らんちゃんが言うことを聞かなくて。」

由里は泣きながら説明した。それに続き麻里先輩も泣きながら言った。

「私は、それを止めようとして、らんの手の甲を踏んだんだ。だけど親友を守るにはそれしかなくて。」

違う、違う、何もかも全部違う。私は違うことを主張しようと

「違います」と言った。しかしそれは信じてもらえるはずもなく、

「何が違うんだ!!」

顧問の先生が思いっきり怒鳴り私を無理矢理連れ出した。その時私は、これが信頼の差かと思ったが、今回は、ただはめられただけだった。そして三人はニヤつきながら連れていかれる私を見ていた。私はその後、怒られ、リレーのメンバーからもはずされた。しかし、部活は禁止にはならなかった。真紀先輩が私の部活禁止に抗議したらしい。もはやそんなことはどーでもよかった。

家に帰っても怒られた。誰も私を信じてくれなかった。

誰とも話せなくて、誰も私の事を信じてくれない。生きる意味にした陸上もできない。私に生きている意味なんてないんだな~私はそう思いベランダから下を見た。

はははきれいなお花。そうだな次生まれ変わるならお花みたいなきれいなものがいいな。じゃあね。みんな。


































  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る