第9話 驚きの真実


「さて、どこから話したものかな。君には知ってもらわなければならないことが山とあるんですよね。まずは、この図書館の呼び名からにしましょうか。我々はずっと図書館と呼んでいますが、正式には「地球図書館」なのです」


「地球、図書館?」


「ええ。此処は只の図書館ではありません。地球が生まれてから記録された全ての文献を保存しているのです。つまり、惑星一つ全てを記録している図書館ということですね」


「全て、とは、どこからなのですか」


「では逆に、どこからだと思いますか?」


 壮大な話に、頭がついていけずとりあえず疑問を挟んでみたものの、逆に質問し返されてしまい、更に困ってしまった。


「んん……、4000年前ぐらい、でしょうか」


 確か世界四大文明のメソポタミア文明がそのくらいの時期から形成され始めたはずだ。


「残念、不正解です」


「では、いつからの文献が残っているのですか」


「現在の暦に照らし合わせて言えば35憶年前からです」


「……はい?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る