(三)―7

 「こちらに来ます!」との無線の直後「全員突入! 確保!」との本部からの無線が耳に入った。

 福山たちは狭いビル裏の路地を駆けていった。

 非常階段のすぐ近くまで来たときに路地裏からフラッシュのような光が見え、同時にパンという乾いた音が聞こえ、「犯人が発砲!」と無線が聞こえ、さらにもう一発発砲音がした。

 福山たちが裏のビルの脇に入ると、すぐに立ち止まらざるを得なかった。そこには犯人三人組の一人でガタイの良い男がこちらに銃口を向けていたからだ。


(続く)

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