第335話 嫌がらせ
所長、牧野は頭を抱えていた。
マリの言われた事をすると西園寺と源の関係が壊れてしまう。
しかし、やらないと自分のクビが危ない。
「リョウのCDの発売を止めるように店舗に連絡してくれ。」
所長は部下に命令を出す、西園寺参加のCDを取り扱う所からリョウのCDを排除してそれで邪魔をしたと報告する気だったが・・・
「嫌です、というか無理です。」
部下に拒絶される。
「それでもやらないとあのモンスターに!」
「やったら一大事になりますよ!それにリョウが出してるCDはミウさんが歌ってるヤツじゃないですか!所長は西園寺家に逆らうつもりですか!」
「・・・そうだった。いったいどうすれば・・・」
「所長、ここは横山支社長に報告しましょう。あのモンスターは度を越えています!」
「仕方ないか・・・」
所長は横山支社長に報告することにした。
「牧野くん、至急の報告があるとの事だが、何があったのかね?」
「横山支社長、実は貴方の奥さんについてなのですが・・・」
牧野は説明する。
「つまり、妻は私の名前を使って、無理矢理芸能事務所にタダオを入れたばかりか、各支社に圧力をかけタダオを起用させ、現在、源の婿に圧力をかけようとしているのか?」
「調べた所、既に先方に罵声を浴びせているようてます。」
「・・・すまない、あまりの事に頭がついていかない。私が妻から聞いていたのはオーディションを受けたら才能が認められ特別枠で入所が決まり、各所から仕事の依頼が殺到してきて大変だという話に、リョウさんから連絡があり曲を提供したいということ、もしかしたらミウさんとデュエットするかもと言う話だったのだが・・・」
「あり得ません、そもそも、どうやってリョウさんがタダオさんの事を知るのですか?」
「・・・そうだな、冷静に考えるとおかしな話だ。」
「支社長、奥さまがこれ以上何かなされる前に止めてくれませんか!」
「・・・わかった、すぐに手配を・・・」
「支社長大変です!」
「どうした!」
「奥さまがミウさんのCDを無理矢理返品なさったそうです!」
「なっ!、何でそんな事が出来る!」
「それが当時店にはバイトしかいなくて、支社長の名前を出され逆らえなかったようです。」
「そんな、急ぎ中止を!」
「それが、もう発送されておりまして・・・」
横山支社長は膝から崩れ落ちる。
そして、その情報は本社にいるタツヤの耳にも届く。
「何?大阪からミウとリョウくんのCDが送り返されてきた?」
タツヤは事態を飲み込めずにいた。
「社長、どうやら大阪支社長の横山の妻がリョウさまに嫌がらせをしているのが始まりのようです。」
秘書が大阪からきている情報を伝える。
「そいつはバカなのか?横山に伝えろ、妻を統制出来ない者に会社を任せる気はない、早急に事態を終息させろと。」
「かしこまりました。」
秘書は大阪に連絡をつけに行く。
「ただでさえ、源にリョウくんを押さえられているのに、なんで西園寺を嫌うような真似をするんだ・・・」
タツヤは横山がやったことに頭を抱えていた。
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