第336話 源家の嫌がらせ。

リョウが受けた嫌がらせは源家にも届いていた。

勿論ヨシナリの耳にも・・・

「タツヤ社長も大変だな、バカな部下を持つと苦労がたえないようだ。」

「殿、如何になさいますか?」

「無論、我等はリョウくんの支援を行う。盛大にキャンペーンを張れ!我々がリョウくんの最大の支援者だと世間に示すのだ!」

「はっ!」

源系列では、大々的にリョウのキャンペーンを張り、ミウとの曲以外にもクラシックで作曲された曲も、盛大に売り出される。

リョウの許可を取り、CD購入者に新曲の作曲風景が見れるコードが付属された。


俺は急遽ヨシナリさんの依頼で作曲風景を撮影することに・・・

「うーん、なんか恥ずかしいな。」

「先生なら、大丈夫です!」

アキラくんは根拠なく応援してくれる。

「俺が弾いてるだけで絵面悪くない?アキラくん歌ってみる?」

「ボク、歌は苦手です。」

アキラくんは眼をそらし、逃げ出した!

「じゃあ、リナ~手伝って♪」

「なに、お兄ちゃん?」

「この曲、歌ってみて、練習だから合わせるぐらいで良いから。」

「はーい♪でも、これミウの曲だよね。」

「そうだけど?」

「じゃあね、ミウにプレッシャーかけてあげる、リナの方がお兄ちゃんの歌を上手く歌える所を見せてあげるの♪」

「いいね、その意気だよ。じゃあ、いくよ。」

作曲風景はリナの歌声と姿と共に流された、もちろん全部というわけではないが美少女のリナの姿と歌声にすぐに話題となった。

そして、全国的にブームが起こる。

各地のCDショップでCDを買い、撮影風景を見たい人がいた為に各地で売り切れが発生していた。


そんな中、大阪では・・・

「なんで、CDが売ってないんだよ!」

「すいません、現在売り切れで!」

「ミウさまは西園寺じゃないの!なんで西園寺系列の店にないのよ!」

「おい、源系列ならあるって!」

客の多くは最初西園寺系列の音楽ショップに集まるが何処も商品がなく、源系列の店に集まる事となる。


「横山支社長!CDを確保出来ませんか?」

「なんで返品指示をしたんですか!」

「次の入荷はいつなんですか!」

横山の元に各地の店舗からCDの催促と責める声が届いていた。

「何故、源グループはこのタイミングでキャンペーンを・・・」

「それはね、リョウくんの所有を明らかにしたいだけなんだよ。」

タツヤは急遽増産出来たCDと共に大阪支社に来ていた。

「タツヤ社長!・・・この度は申し訳ありません!」

横山支社長は土下座をして謝罪する。

「そんな事より、CDを持ってきた、早く店舗にまわしたまえ、君の処遇はその後だ。」

「はい!直ちに!」

横山支社長はすぐさま店舗に配りきる。

そして、混乱を最小限に押さえる事は出来た。


その動きはヨシナリの元に報告が上がる。

「さすがだね、タツヤ社長が動いておさめたか。まあ、これぐらいでリョウくんを手に入れれるわけはないか。」

軽い主張が出来ただけでヨシナリは満足していた。


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