第328話 作曲中・・・
「マイちゃんは学校・・・」
「アキラくんも学校がありますよ。」
「マイさん、僕の学校は音楽活動なら実習扱いしてくれますから。」
「そんなのズルいです、私も御主人に尽くしたいのに。」
俺はよく考えると最近東京にいなくてマイちゃんを放置している事に気付く。
「うーん、アズサなんとかならないかな?たしかにマイちゃんを1人にしすぎてる気がするよ。」
「そうですね、それなら短期的にこちらに転校しましょう。」
「出来るの?」
「ええ、マイさん、それでいいならリョウくんの傍にいて支えて上げてください。」
「はい!アズサさん、ありがとうございます。」
「じゃあ、1ヶ月を目処に曲を作っていくから、アキラくん頑張って行くぞ。」
「はい、先生!」
そうして、俺は曲を作り始める、俺が演奏して、アキラくんが楽譜に起こし、もう一度楽譜を見直し、再度弾く、こうして最初の1週間で10曲を完成させたが・・・
「ネタ切れだぁ~」
俺は床にゴロッと転がる。
「先生?」
「さすがにミウをイメージした曲だけ連発はキツいなぁ。」
「先生、ミウさんだけと言いましたけど、途中、チエさんの曲も3曲ほどありましたが。」
「それは誤差ぐらいだよ~しかし、何か浮かばないと曲が出来ない、困ったなぁ~」
俺が唸っているとマイちゃんが学校から帰ってきて、様子を見に来た。
「御主人さま、どうなされました?」
「あら、マイちゃん、お帰り~学校は慣れた?」
「はい、みなさんいい人ばかりで優しくしてくれますよ。」
「それはよかった。」
「それより、どうなさったのですか?」
「ちょっとスランプってやつなのかな?」
「先生、短期間に10曲仕上げてスランプと言ったら他の人に怒られますよ。しかも、全部代表曲になれるような名曲ばかりじゃないですか!」
「アキラくんはほめすぎだよ。しかし、どうしよう、偉そうに15曲とか言ってたのに10曲でスランプとは・・・」
「御主人さま、気分転換なさったらどうですか?この1週間部屋に籠りきりで息が詰まってるからイメージも固まってしまってるのでは?」
「・・・それだ!遊び心が足りないせいかも!良し、明日は遊びに行こう!アキラくんとマイちゃんも行く?」
「「もちろん行きます。」」
俺は明日1日遊びに使うことを決めた。
「ミズホ~リナ、明日遊びに行くけど来る?」
「もちろん行くけど、何処に行くの?」
「天橋立に行こうかなと。」
「リョウ兄、彦根城じゃなくていいの?」
「そこはアズサと前に約束したからね、それに気分転換だから自然でも見に行こうかなぁと思ったんだ。」
「いいんじゃないかな?そうだ車も用意しないとだね。」
「うん♪大きめの車を借りておこう。」
俺とミズホはレンタカーでワンボックスを借りてきて、明日は早朝からお出かけすることにした。
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