第329話 小旅行

翌朝、俺はみんなで天橋立を目指す、

「リョウ兄、疲れたらいってよ、私も免許持ってるから、いつでも、変わるよ」

「その時はお願いするけど、たぶん大丈夫だよ。運転は得意だし。」

「リナ助手席に座りたい。」

「ダメよ、助手席は免許も持ってる私が座るから。」

リナの主張にミズホは反対するが、

「むーーーー!」

「まあまあ、ミズホ、助手席も交代しながら行こうよ。」

「それなら私も御主人さまの横に座りたいです。」

「僕も先生の横がいいです。」

マイちゃん、アキラくんも主張してきた。

「じゃあ、みんなで交代で行こう。」

「はーい。」

「うーリナの時間が減るよぉ」

「リナはワガママ言っちゃダメだよ、みんなで仲良く行こうよ。」

「お兄ちゃんが言うなら、」

こうして、出発する。


サービスエリアによりお土産をみたり、ご当地グルメを食べながら天橋立を目指した。


「ここが天橋立かぁ~」

着いたと行っても、ここからだとただの島にしか見えない。

俺達は展望台に登る。

「えーと、股下から見るんだっけ」

俺は台にのり、股下から景色を見る、

天にかかる橋と言う意味がわかる。

「なるほど~みんなも見てみる?」

「うん、お兄ちゃんこう?」

リナは股下から見ようとするがスカートが邪魔で見えない。

「お兄ちゃん、スカートめくって。」

周囲にいた観光客(男性)は美少女のスカートめくって発言に視線が集まる。

「だ、ダメだよ、リナちゃん。ほら此処に脇の下から覗いたらいいって書いてるよ。」

慌ててマイがリナを止める。

「ホントだ、こうしたらいいんだね。マイありがとー。」

「ううん、それより人前でスカートめくったりしたらいけないよ。」

「お兄ちゃんならいいのに?」

「他の人にも見られるでしょ、そういうことはお部屋でしないと。」

「マイちゃん、間違ってるよ!お部屋でもしないからね。」

「いいんですよ。いつでも言っていただけたら。」

「マイちゃん大人をからかわない。」

「からかってないのに~」

「それより終わったら台をどいてあげよう、他の人の迷惑になるしね。」

「はーい。」


その後、展望台をおり、天橋立を歩いて渡ってみる。

「歩くと普通に細い島だよね。」

「リョウ兄、風情を楽しまないと。ほらみんなで写真とろ?」

ミズホに促され、写真をとりながら、天橋立をのんびり散策する、

「のんびりするのもいいねぇ~」

「お兄ちゃん、最近忙しかったから。」

「リナの相手もあまりしてなかったね。ごめんよ~」

「ううん、今大変なのはわかってるから。」

俺はリナの頭を撫でる。

「リナはいい子だね。」

「えへへ、お兄ちゃん、大好き。」

リナは抱きついてくる。


「ウーウー、そこのロリコン止まりなさい!もう一度繰り返す、そこのロリコン止まりなさい。」

何処からともなく聞きなれた声がする。

俺は迷わず缶コーヒーを買い、声のする方に全力で投げつける。

「いてっ!コラ、リョウ痛いじゃねえか!」

「ダイキだからいいんだよ!」

「俺の扱い悪くないか?」

「それになダイキ。」

「なんだ?」

「当ててるの♡お前好きだろこのセリフ。」

「バカかてめぇ、誰が缶コーヒーぶつけられて喜ぶか!俺が好きなのは巨乳のねえちゃんだ!」

俺は黙って録音した。



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