第283話 召集
「軍隊が何のよう?」
俺達はミノス王の墓を世界的に発表したら、軍隊がやって来て召集された。
「すまない、協力を要請したい。」
「どうせ、横取り学者が行方不明なんでしょ?」
「知っているのか!」
「あの中に入ったら、普通の人は死ぬよ。生きて出られたら奇跡か、手前で引き返した人ぐらいじゃないかな?」
「何とか救助にあたりたいのだが、協力をしてもらえないか?」
「無理ですね、死人を出しながらコツコツ前に進むぐらいしか攻略方法ないですし。」
「それでも、助けないと・・・」
「ですから、たぶんその人死んでますよ。例え生きていても疫病で死にそうですし。」
「なに?」
「信じてもらえないと思いますが、あの中に未知のウイルスがいる気がするんです。開けた穴周辺は大丈夫だと思いますが、少し先に進めばどうなるか。」
「そんな話信じれるか!どうあっても、協力は無理だと?」
「情報ぐらいは渡してもいいですが、中に入る気はありませんし、そもそも手柄を横取りするようなヤツを助けようと思いますか?」
「・・・力付くという手もあるんだぞ。」
「ここにいるのは世界でもトップクラスの人間ですよ、軍隊ゴトキに何が出来ると?」
「なに?」
「魔弾のリナを恐れないなら、かかってきてもいいよ。お兄ちゃんを守るためならこんな国なんていらない。」
殺気を向けるリナに少佐は冷や汗が止まらない。
「リナ、まだ殺気を出さなくていいよ。それで軍人さん、渡せる情報だけど表からわかるだけの地図を書いてあげるからそれで派遣してみて、罠は全部は無理だから、喰らう覚悟はしてもらわないといけないけど。」
「君たちは入ってくれないのかね?」
「なんで命をかける必要があるの?しかも、今、軍の力で脅迫したよね。地図を書くのすら嫌なんだけど。」
「それは・・・」
「そもそも、俺達に頼るのが間違ってるけどね。さて、どうする?」
「地図を書いてもらえないだろうか?」
「見捨てて撤退をおすすめしますけどね。」
「それは出来ないんだ。」
「わかった。紙と書くもの、あと入り口近くに書くところを貸して。」
俺はテントに案内され。
「ダイキとヒロキは周囲を警戒して、リナは俺とミズホを守って。」
「「りょーかい」」
「わかった。」
「ミズホ、何かポチの匂いがあるものない?」
「いつものタオルでいい?」
「うん、それでいいよ。」
「お兄ちゃん、タオルをどうするの?」
「ちょっと集中するからね、補助アイテムがあればもう少しいけるかなと。」
「補助アイテム?」
「まあ、効果があるかはわかんないんだけどね。さて、俺はホントに無防備だからリナ守ってね、あと、ミズホはテントを離れるときはダイキかヒロキに着いてもらって。例えトイレとか軽い理由でも絶対だよ。」
「そんなに危ないの?」
「この中でさらわれそうなのがミズホだし、人質にするならね。」
「わ、わかった。このテントから出ないようにするね。」
「じゃあ、俺は集中するから、あとよろしく。」
俺は集中することにより、空気の流れ、動物、虫の声から遺跡を書き起こして行く・・・
三時間後、
「ここまでが限界かな・・・」
俺は学者が半分に別れた分岐点まで書き起こす事が出来た。そして、別れた5人の位置も書き起こした、既に3人が死んではいたが・・・
「軍人さん、出来ました、これが限界です。これ以上先はわかりませんでした。」
「一体どうやって・・・」
「それより、生き残りが2名いるようです。地図で、この位置です、助けるなら早い方がいいですよ。」
「わ、わかった。協力感謝する。」
「あと、最初に言いましたが罠の位置は完璧じゃないです、向かうなら死ぬ気で行ってください。」
「わかった、それと、この先には何が?」
地図の書けてない先を聞かれた、
「わかりません。その先に行くのは絶対に止めた方がいいとだけ感じましたが、何があるかまでは・・・」
「残念だが仕方ないか、みんなこの地図を見てくれ、これに従い先に向かう。いいな、死ぬ覚悟で任務にあたれ、なるべく盾を用意しておけよ。」
「はっ!」
軍による必死の捜索は続くが俺はその場をあとにした。
「リョウ、俺は行ってもいいぞ?」
「ヒロキ止めとけ、今回はヤバすぎる、改めて調べたら此処は地獄だよ。」
「そんなになのか?」
「ウイルスなんて可愛いものだった。罠が悪質な上になんだろ?奥に得たいの知れない何かがあるけど、全くわからないなんて初めてだよ。」
「力が届かなかっただけじゃ?」
「いや、距離は問題ないんだけど何か変なんだ。」
「ミノタウロスがいるんじゃね?」
「・・・ダイキそれかも。」
「はあ?なにいってんだ?」
「冗談だよ。」
「お前の冗談は冗談に聞こえないんだよ。」
「まあ、居ても面白いよね。牛の化物だっけ?」
「討伐させたって神話はあるし、生きていても流石に餓死してるだろ。」
「生きてたらそれこそじいちゃん呼ばないと。」
「アキラさんなら勝てそうだな。」
「鬼も斬ったって言ってたし。」
「へっ?おに?」
「昔、武者修行にあった鬼を斬ったそうだよ、ホントかどうかは知らないけど。」
「やりそうで怖い。」
「親父もカッパと相撲して勝ったとか言ってたな。」
「ジロウさんもやりそうだし。」
「「もしかして、いるのだろうか?」」
俺とダイキは今更ながら冗談話が冗談に思えなかった。
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