第256話 誰と行くか?

「えーと。」

「チケットは2枚だよね?誰と行くの?」

俺はミウに迫られて・・・

「ミ・・・」

「お兄ちゃん、私といこ!」

「リナ?」

「ドイツ戦だよ、リナといこーよ♪」

「ちょっとリナちゃん、いいリョウくんは日本の応援するんだから、リナちゃんとは違うんじゃないかな?」

「でも、リナね、お兄ちゃんとサッカー見たい。」

「私も見たいよ。」

「あら、それなら私も行きたいですね。」

「アズサさんまで!」

「あぅ、どうしよかなぁ~」

俺は悩んでいると笑顔のダイキと目があった。

「てめぇ、さてはわざと2枚だけにしたな!」

「あたり♪俺を罠に嵌めるような奴は苦しむがいいさ!」

「おのれ~!」

「それでリョウくんは誰といくのかな?」

「う~ん、ドイツだし、リ・・・」

「そうだ、私が席をとるからみんなで行きましょう。」

「アズサ?席とれるの?」

「たぶんですけど、スポンサーしてますのでVIP席なら手に入るかと。」

「お願いできるかな?」

「あれ?リョウくんサポーター席じゃなくていいの?」

「日本代表のサポーターじゃないからねぇ~浦和の選手もいないし。」

「そうなんだ。」

「それに、ぶっちゃけドイツの活躍のほうが見たいです・・・」

「お兄ちゃん、ドイツの応援してくれるの!」

「そうだね、いいプレーが見たいかな?まあ、親善試合だし、そこまで凄いプレーが出るかはわからないけど。」

「じゃあ、リナがお願いしておくね。」

「リナ?ドイツ代表に知り合いいるの?」

「お仕事で会ったの、サッカーも教えてもらったし、いい人達だよ。」

「・・・ねぇ、リナ?俺も紹介してもらえないかな?」

「うん?いいよ!じゃあ、一緒に会いにいこ!」

「いいの!イクイク!」

「むーリョウくんがリナちゃんにとられた。」

「まあまあ、ミウさん、でも、リナちゃんはリョウのフトコロに飛び込むの上手いよね。」

「昔から、リョウくんの望む事をよく知ってるの。」

「リョウくんもすぐに甘やかすし。」

「ミウさん、取られて不満なのはわかりますけど、あまりお顔に出されるとリョウが気にしますよ。」

「そんなに顔に出てた?」

「はい。」

ミウは顔をグリグリとマッサージをする。

「でも、アズサさんはいいの?リョウくん取られて。」

「リナさんは妹のポジションですからね。ここは寛大にして味方にしますよ。」

「甘いよ、アズサさん、いつリナちゃんが恋心持つかわからないんだから、気をつけておかないと。」

「私は正妻の立場を目指してますから、リョウの女性の側室関係は多めに見るつもりですよ。それにリナさんはリョウの護衛の観点からも取り込みたい人物ですし。」

「・・・アズサさんはホントに独り占めしたくないの?」

「ミウさんもあきらめてしまえば楽になりますよ。」

「ううー、まだあきらめたくないよぉ。」

「側室ならお待ちしてますから。」

「せめて正妻にしてよ!」

「それはだめです。」

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