第203話 ダイキの彼女

「ミキ!」

ダイキがミキを見つけ声をかける。

「ダイキ、ミウさまはいるんでしょうね。」

「もちろんだ、その代わり浮気の事は許してくれよ。」

「今回だけだからね。」

話を聞く限り、ミウが入ればOKなようだった。

「ダイキ、どうなってるんだ?」

「リョウ、すまないミウちゃんに挨拶させてもらえる?」

「なるほど、俺を利用した理由はそれか。」

「怒るなよ。リョウがいたらなんとかなるのはほんとだし。」

「まあ、世話になってるからいいけど。ミウ、ダイキの彼女に挨拶してもらえる?」

「はーい。ミキさんでしたっけ?はじめまして。」

「ミウさまだ、リョウ、ミウさまだよ生ミウさまだよ!」

俺の背中がバシバシ叩かれる。

「ミウに間違いないから叩くのやめて。」

「だって、ミウに会ってるんだよ、リョウ、ミウさまに会えているんだよ、リョウの背中の1つや2つ潰れても問題ないよ!」

「あるから、それに背中は1つだよ!」

「あの~リョウくんを叩くのやめてもらえませんか?」

「あっ、ごめんなさい。ついダイキと同じ扱いしてしまって、」


「ダイキ、お前は普段こんなことされてるの?」

「うん、リョウ、ホントにすまないと思っている。」

「なら貸しゼロだな。」

「待てよ、もう少し残してもいいだろ?」

「あー痛かったなぁ~説得にきただけなのになぁ~」

「くっ!きたねぇぞ、わかった、貸し無しだ!」

「まいど~」

「すぐに貸しつけてやるからな!」

「今度はダイキが借りる事だな。」

「ダイキ、お兄ちゃんがダイキのせいで叩かれた、死ぬしかないと思う。」

「まて、リナ!ただのジャレアイだからな、それに貸しで支払い済みだから。ねっ!」

「リナ、今回はダイキを許してあげて~」

「お兄ちゃんが言うならダイキを許す。」

「よかった、命が繋がった。」

「大袈裟だな?」

「知らないって幸せだよな。」

「ダイキ」

「わかってるって、言わないからな!」

「ダイキ、最近変だぞ?大丈夫か?」

「お前はいいよな、幸せそうで、」

「はあ?何を言ってんだ?それよりこれからどうする?せっかく集まったから何かするか?」

「お兄ちゃん、何もやることないならカラオケいこ?」

「あーそうだな、ミキさんカラオケ行かない?」

「えっ?ミウさんも行くの?」

「リョウくんが行くならいくよ。」

「私も行っていいの?」

「ダイキの彼女だろ?いいに決まってるよ。」

「私ダイキの彼女でよかった♪」

「そうだろ、だから、もう許してくれたよね。」

「うん。許してあげる。」

「許してあげなくてもカラオケにはきていいよ。」

「リョウはいらんこと言うな!」

ダイキに蹴られた。

「イテッ!」

俺達は近くのカラオケに入った。

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