第202話 映画の後

映画が終わって・・・

「俺をころせ・・・」

俺のライフはゼロだった。


「お兄ちゃん、かっこよかったよ。」

「そうよ、リョウ兄迫力あったから。」

「なんで俺あんなにノリノリなの!ってかだれ?あれ俺じゃないよ!」

「リョウくんでしたよ。現場でもあんな感じでしたし。」

「ウソだと言ってよ、アズちゃん!」

「本当です。」

「ノーーー!」

「リョウさま、皆様の迷惑になりますからお静かに。」

「うう、みんなが厳しい・・・」

「お兄ちゃんはカッコいいよ♪きっと名俳優だね。」

「リナ、俺はサラリーマンなの、俳優は無理だよセリフ上手く言えてないし。」

「もっと自信持ったらいいのに!」

「リョウくん、なんで座席に行ってるの!楽屋でみたらよかったのに。」

ミウが合流してきた。

周りがザワツキだす。

「ミウ~お前のファンの人が反応してきたから早く逃げるぞ。」

周囲が囲まれる前に俺達は逃げたした。


「さて、これからどうしよ?ミウ仕事はいいの?」

「今日はこれだけだから問題ないよ。」

「はい、お兄ちゃんカラオケ行きたい!」

「カラオケか、久し振りに行こうか。」

「うん、お兄ちゃん大好き♪」

リナが腕に抱きついてくる。

「あーリナ離れてそこは私の指定席だよ!」

「ミウの席はないよーだ、反対側はお姉ちゃんの物だし。」

「お姉ちゃん?」

「いや、そもそも俺の腕は俺の物・・・」

「アズサお姉ちゃん!」

「アズサさん、無知なリナに何を教えたの!」

「私はほらリョウくんのお嫁さんになるって伝えただけよ♪だから、リナちゃんら妹になるとね♪」

「なんで、アズサさんがお嫁さんなの!私が婚約者だよ!」

「ミウはお兄ちゃんを一人占めしようとするから嫌い!」

「こら、リナ人を嫌いなんて言っちゃダメ、ミウも家族なんだからな。」

「はーい、ごめんなさい、ミウもヒドイ事をいってごめんなさい。」

「うー、相変わらずリョウくんには素直だよね。」

「うん、お兄ちゃんに嫌われたら私生きていけないもん。」

「じゃあ、お兄ちゃんが殺されたらどうする?」

「そんなのダイキでもしまつ・・・ダイキなんでいるの?」

「よっ!映画はどうだった、俳優さん♪」

「てめぇー、気付いていたな!なぜ教えない!」

「武士の情けで一緒に観なかったんだからな。それに教えるとお前逃げるだろ?」

「当たり前だ!なんで自分の出演シーンを映画館で観なきゃいかん!」

「だろ?だからだよ、どう?欲にまみれてノリノリで暴れてる自分の姿は?」

「いやーーー!忘れさして!いやもう忘れた!」

「お姉ちゃん、BDはいつ発売?」

「たぶん半年後ぐらいかな?ちゃんと豪華版もだす予定。」

「私買うから、予約お願いします。」

「もちろんだよ、ちゃんと三枚買って置くからね。」

「お姉ちゃん大好き!」

リナはアズサに抱きついた。

「おっ、珍しいなリョウ以外にくっついたぞ。」

「たぶん家族と認識したんだろ?リナは家族に易しい子だから。」

「俺も付き合いながいし、お前と家族みたいな仲だと思うのだが・・・」

「ダイキはからかうからじゃないか?俺からみたらじゃれあって仲良く見えるぞ。」

「やめて、あれはジャレアイと言わない!こっちは命がかかってるんだ!」

「大袈裟だな、それより、どうした?何か用事があるんじゃないか?」

「よく気付いたな?」

「なんとなくな、それで?」

「急で悪いが助けてくれ。」

「わかった、敵は?」

「違うよ、ミキが上京してきたんだよ。」

「あーうん、ちゃんと助けるよね・・・」

「なあ、なんで語尾を濁すの!」

「だって、仲裁なんて難しい。」

「頼むって、ちょうどミウちゃんもいるから何とかなるから。」

「仕方ない、いろいろ世話になってるしな、ミウ~ちょっといいか?あとリナゴメン、カラオケ行けないかも!」

「うー、でも、急な用事は仕方ない、ダイキを始末するからカラオケいこ?」

「まて!リナ俺の命が軽すぎる!」

「お兄ちゃんとカラオケとダイキの命どっちが重いか何て簡単な答えだよね?」

リナはなぜ?と不思議そうに首を傾げる。

「リョウ!お前の妹が俺の命を狙ってくる!」

「あっ!ダイキ!」

「ダイキ、お前は人間辞めてるのだからリナの細腕で殺されたりなんかしないだろ?むしろ全力でかかってこいぐらい言えよ。」

「無理だって!・・・うん、そうだね、カヨワイ、リナに負けたりしないよ、ウン、キット」

リョウの後ろで銃を構えるリナがいた。

「変なダイキだな?まあ、ミキさんは何処にいるの?」

「今、羽田から品川に向かってきてる。」

「飛行機できたんだ。じゃあ、品川駅で待ち合わせにするか。みんなそれでいい?」

「いいですよ、リョウくんの予定に合わせますけど、こんなに沢山の女性と一緒に行って大丈夫ですか?」

「まあ、そこは女性目線でフォローしてあげて。」

「わかりました。」


俺達はみんなで品川駅に向かった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る