二人の琴は恋人になりました

第6話未来の話 二人の琴

「いい天気ね。」

「そうだな。」

今僕たちは母のお墓参りに来ている。あの適当なでも誰よりも優しい母の。

「輝夜さん。僕と美琴はあなたと同じ警察官になったよ。今は生活安全課にいるんだ。」

あの日僕たちが輝夜さんに助けてもらった。今度は僕たちが輝夜さんみたいに誰かの助けになりたいと思った。

「それにもう一つあるんだ。」

「おいでぇー！」

パタパタと子供足音が聞こえる。

「パパー！」

「よしよし。」

僕はその子供を抱き上げる。

「ほら 挨拶して。僕たちの大事な人なんだ。」

「西条琴夜 ５歳です。パパとママを助けてくれてありがとう。」

僕たちは結婚して少しして子供を授かった。

僕たちはまだ道の途中にいる。

これから色々なことがあると思う。琴夜にも色々あると思う。

それでも、頑張って生きて行こう。

そう思う。

そして二人・・・ 三人の琴は共に歩く。まだ遠いだろう道をこれからも。