第5話 過去を乗り越えることで・・・美琴編

僕たちは美琴の両親が眠るお墓に来ていた。

「お父さん お母さん 久しぶり・・・なのかな?私にとってお父さん お母さんは記憶にないけど。私18歳になったよ。それにね彼氏が出来たんだ紹介するね。」

僕は呼ばれお墓の前に中腰になる。

「はじめまして 神城未琴です。同じく18歳です。えーと。」

僕は考える。

美琴は僕を選んでくれた。それに対して僕はどう答えたいのか。

その結果。

「美琴さんを幸せにするので、娘さんを僕にください!」

「ちょっ 未琴!!」

僕の誠意で答えることにした。

「美琴!」

「は はい。」

今度は美琴の番だ。

「僕はあなたのことが世界中の誰よりも大好きです!だから僕と結婚してください!」

指輪というには、お粗末なものだが、頑張ってバイトをして買ったものを出す。

「普通こういうのって私の方が先だと思うんだけどな。」

「ぐっ。」

痛いところをつかれた気がする。

「でもありがとう 。両親との約束守ってね

だからこれは約束の証指切りの代わりね。」

唇に優しい感触がやってくる。

「な な な。」

「驚きすぎ!」

彼女は笑った。その笑みは誰よりも綺麗だった。


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