いきなり!トランス?!ステューデント

花和田 鬼小太

再開の朝

早朝、朝靄の中、女子高生が一人、並木道を歩いていた。足元には露のしずくが輝き、空気は冷たく、まだ眠っている街の中で、彼女だけが一歩ずつ進んでいた。


彼女は黙々と歩き、背中にはリュックサックを背負っていた。その中には、今日の授業に必要な教科書やノート、そして弁当などが詰まっていた。彼女は一生懸命に学校に通い、勉強をすることが目標であり、彼女のリュックサックはその目標を実現するための道具箱のような存在だった。


並木道には木々が立ち並び、その先には彼女の通う学校が見えていた。彼女は少しずつ距離を縮め、学校の門をくぐった。




転校初日、美咲は、白麗学園の教室に向かう途中、偶然にも幼馴染の田中くんと再会した。


「美咲!お久しぶり!」

田中くんは、美咲に大きな笑顔を見せた。


美咲も、嬉しい再会に笑顔を返した。2人は、教室まで一緒に歩きながら、昔話に花を咲かせ。


ところが、その途中で、美咲は田中くんに何かを感じ取った。


「田中くん、どうしたの?何か気になることでもあるの?」

美咲が尋ねると、田中くんは深刻な表情で答えた。


「実は、最近学園内で何か不穏な動きがあるみたいなんだ」


美咲は、その話に興味津々だった。


「不穏な動き?それは何があったの?」


田中くんは、小声で説明を始めた。


「最近、学園内で失踪事件が起こったという噂が広まっているんだ。詳しいことは分からないけど、何かその件に関わる怪しい人物がいるらしいんだ」


美咲は、興味津々で聞き入っていた。江戸川乱歩の小説のように、学園で起こる不穏な事件に興味を持っていたのだ。


「それで、僕たちも調査してみようと思うんだ。一緒にやろうよ」


「たち?ってあたしも?」


田中くんの提案に、美咲は、少し動揺しながらも


「もちろん!私たちで、この事件の真相を解明しちゃいましょう!」


幼なじみの頼みをむげに出来ない。美咲は所謂お人好しな性格であった。


2人は、学園に到着すると、すぐに事件の現場を探し始めた。現場と言っても失踪になったという学生の教室なのだが、朝の誰もいない教室を調べていると。


「ここが失踪した学生の机」


 美咲は、田中くんがそう言って指さした先に、何かしらの形跡を発見した。


「これは…」

美咲が、机の上で見つけた書類に目を通していた。その時、


ガツン!


一瞬目から、白い火花が出たかと思うと、ブレイカーが落ちた部屋のように目の前が一瞬で暗闇に覆われた。


突然、何者かに後ろから襲われ、書類を奪われてしまったようだ。


その後、田中くんは、犯人を追いかけるために学園内を駆け巡ったが、どうやら犯人は田中くんを撒いてしまったようだった。






「やっぱり、この事件は深いな…」

田中くんは、事件の謎を考えながら眠っている女子高生を見詰めていた。


消毒の香りの中まだ意識がしっかりとしない、白い服に甘いバニラの、匂いも混じり合い気分がより悪くなる。


「ここは… 」





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いきなり!トランス?!ステューデント 花和田 鬼小太 @takashi00

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