第24話
「お待たせしました、珈琲3つですね!」
席に座った2人の元へ、タイミング良く珈琲を持って来た店員に礼を言い、カップに口をつける蓮也とリリア。
「ほぅ…これは美味い…」
「ん、悪くないわね。」
先程までの事が無かったかのように振る舞う2人に、ライラはおずとずと話しかけた。
「口に合って良かったわぁ、さっきは本当にごめんなさいね。」
「いえいえ、お気になさらず。」
「でも困ったわね。 特薬草は欲しいし、良かったら採取した場所の情報だけでも売ってくれないかしら?」
「確か、死の森って言ってたっけ? リリアは分かる?」
「んー、レイン達がそんな事言ってたような気がするわね。」
「死の森ですってぇ!?」
急に大きな声を出したライラに驚いた蓮也。 周りにいた客からの視線が集まる。
「ご、ごめんなさい、大声出しちゃって。 でも、あなた達よく彼処から出てこれたわね。死の森、かぁ…」
「そんなに特薬草が必要なんですか?」
「ええ、この前あれだけの量を作ったせいか、早く次を作れって周りが五月蝿いのよ…」
そう言ってため息をつきながら、机に突っ伏したライラ。 流石に見て居られず、蓮也が声をかける。
「ライラさんにはお世話になりましたし、今ある分だけならギルドに卸しますけど?」
「本当に!? やだ、すっごい助かるわ! 蓮也ちゃんったらいい男ね♡」
慌てて顔を上げて上機嫌になるライラ。
「それで、どの位量があるのかしら? せめて前の半分位は欲しいのだけれど…」
「前のよりはあると思いますよ。」
「ほ、本当に!? それじゃ、悪いんだけど冒険者ギルドに行きましょうか。錬金ギルドで直接買えたら良いんだけど、それが出来なくてねぇ。」
何やらギルド間にも色々と有るようだ。それから珈琲を飲み終えた3人は、冒険者ギルドへと足を運ぶのであった。
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