第19話
朝食を食べ終えた2人は、すぐに街へと繰り出した。
「それにしても、人が多いわよね。」
「そうだなぁ、活気もあっていい所だな。」
教会を探しながら街を練り歩いていると、後ろから声をかけられる。
「おーい! 蓮也ー!リリアー!」
「うん? あ! レインさん!」
そこに居たのは
「昨日はほんとにありがとう! マスターとの話が終わってすぐに探してみたんだが、見つけられなくてな。」
「あぁ、あの後は登録と薬草の買取をして貰ってすぐに出ましたからね。」
「あはは、うん、なんだ、その薬草の事なんだが…」
「何かあったんですか?」
「特薬草は上級ポーションを作るのに欠かせない材料なんだが、ここ最近はなかなか出回ってなかったんだ。 それで、あれだけの量を持ってきた蓮也とリリアに錬金ギルドの連中が合わせろと言ってきてるみたいでな…」
「何かまずいの?」
「まずいとゆうか、錬金ギルドのマスターがな、これまた癖者でな、かなり執拗いから注意しておいた方が良い。」
「ふぅん。でも、私が居るから大丈夫よ。」
「まっ、注意だけはしておけよ?」
「ええ、気をつけておきます。 それとレインさん、教会ってこの辺にありますか?」
「教会ならこの道を暫く歩いていると見えてくるよ。 大きいからすぐに分かる。」
「なるほど、ありがとうございます。」
「良いって、なにかあれば何時でも言ってくれよ。 じゃあな!」
そう言ってレインは人混みの中へ消えていくのであった。
「それじゃ、先を急ごうか。」
「そうね、行きましょ。」
2人は教会へ向けて歩みを進めたのであった。
「これが教会なのね。」
「みたいだな。」
無事に教会へ辿り着いた2人は中へ入る。 するとそこには数々の石像が置かれていた。
「こんにちは。 参拝に来られたのですかな?」
奥から出てきたのは、白髪の交じった髪の毛をオールバックにしている神父だった。
「はい、シルヴィア様にお祈りをしたくて来たのですが、何分初めてですので、宜しければ作法などを教えて頂けますか?」
「シルヴィア様…? 申し訳ないのですが、こちらに祀られております神々は、世界神様を始めとした神々でして、ご尊名を知るものは居ないのですが…」
すると、リリアが耳打ちしてきた。
「蓮也、多分だけど、貴方の言っているのは世界神なんじゃないかしら? 世界神の加護も持ってるし。」
「あぁ、そうかもしれない。 すいません、世界神様にお祈りをさせて下さい。」
「あぁ、世界神様ですか。 こちらにどうぞ。」
奥へと進む神父に着いて行く。 暫くすると、1番奥の石像の前で止まった。
「こちらが世界神様の神像となっております。 まずはこちらの前に跪いて、手を組んでからお祈りを捧げていただければ結構です。」
蓮也は石像の前に跪き、手を組み目を閉じてから祈りを捧げる。
「(シルヴィア様、貴方様のおかげでこちらの世界では幸せにしています。 本当にありがとうございます。)」
「こちらこそ、本当にここまで参拝に来てくれてありがとうございます。」
驚き様に振り返ると、いつか見た女神がこちらに微笑みかけていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます