第5話
「じぁあ、行ってくる。」
「母ちゃん、こすもす、みどり、行ってくるぞ」
母娘と、ペットのみどりのお見送りを受け、父子は出発です。
「あなた、電車で行くの?」
「ああ」
「来るまで行かないの?安いのに・・・」
「渋滞だそうだ」
「切符は取れたの?」
「まあな」
こうして、海に向かって、出発です。
「父ちゃん、どうやっていくんだ?」
「まずは、駅へ向かう」
「乗るんだね、スペーシア」
「いや・・・特急にのる余裕はない」
「そんな・・・」
しんたは、落ち込んでいます。
「オラ、父ちゃんの昔の本で読んだぞ。東武特急にはCAさんが、いると・・・」
いつの時代でしょう・・・
でも・・・
「なーんてな。ちゃんと、買ってあるぞ」
ひろやは、特急券を見せます。
「すごしぞ、父ちゃん、しかも個室だ。よく父ちゃんの小遣いで買えたね」
「実はな・・・おっ、来た来た」
向こうから、若い女の人が手を振っています。
「しんちゃーん」
「ふたばお姉さん、どうして?」
「私も、海に行きたくなったの?だめかな?」
「もう、全然OKです」
日本語、間違っていますが、気にしないでおきましょう。
「父ちゃん、何やってるの?おねいさんの荷物をもって」
「へいへい」
ひろやは、ふたばさんの荷物を持ちます。
「すいません。気の利かない父で・・・
「悪かっな」
ひろやは、ふたばさんに、小声で話します。
「しんたの見はり、お願いします。ナンパをしないように」
「はい。みささんからも、頼まれています」
どんなに仲が良くても、年頃の女性を自分の旦那の旅行には同行させませんが、
ふたばさんは、信頼されていると見えます。
これにより、しんちゃんの、軟派は解消されました。
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