第6話

しんちゃん一向は、スペーシアの個室に入ります。

個室に閉じ込めて、しんちゃんを騒がせないためです。


お金は、かかります。

ひろやのお小遣いでは、厳しいです。

でも、しんちゃんに軟派させないためには、それしかありません。


それと、お熱であるふたばさん。


彼女を付き添いに付けることで、クリアしようとしました。


「父ちゃん、これからどうするんだ?」

「ああ。まずは浅草まで行く」

「浅草観光か!すごいぞ父ちゃん」

「違う」


しんちゃん一家のS県には海がありません。

でも、近郊にはあります。

でこへ行くのでしょう。


「すみません。よろしければ、何か注文しましょうか?」

ふたばさんが、声をかけます。


「ふたばお姉さんは、気を使わないで下さい。父ちゃんが出しますので」

正直、苦しいです。

でも、男とは見栄をはりたいものです。


悲しいね・・・


「ふたばさんには、無理を言って、付き添っていただいてます。私が出します」

「でも、私も楽しいですし、これからも、仲良くしていただきたいですし」


出来た女性です。


「そうですか・・・なら、ミルクティーをお願いします」

「オラ、オレンジジュースで」

「わかりました」


ふたばさんは、笑顔でいいます。


赤の他人でも、家族同然のお付き合い。

素敵です。



しんちゃんたちは、どこへ行くのか気になります。


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