第5話 ガンジー・リリー


誰もいない 浜辺の駐車場

二人を照らす 糸のように細い月

夜はすぐそこ 不確かな空間の狭間

耳元まで聞こえる私の鼓動が加速していく


揺れる髪も 微笑む唇も

私の視線を捉えて離さない

平穏な毎日が 輝きはじめる

―― 私 貴方に恋をした


  浜辺でゆれる ピンクの花 ガンジー・リリー

  貴方が話す言葉は 魔法の言葉

  私の足元を やさしく 照らしてくれる


  香りを失った 妖精の花 ガンジー・リリー

  こわいものなんてなにもない 

  貴方の手をとり 前に進むわ

 

 


 ガンジー・リリーとは イギリスの昔話にでてくる妖精の花です。

 参考文献:「島めぐり イギリスのむかしばなし」 

      アイリーン・コルウェル著 新読書社 


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