第15話 外宇宙へ

L2ポイントにある軍のステーションに到着した際に隣のバースにすさまじく巨大な艦が停泊していたわね。


 で、それを見てるとマッコイが言ってきた。


「あの船がこれからわしらの母艦というか母船となる船じゃよ。艦名は「エクセリオン」という名前じゃ。なんでも新型の波動エンジンという代物を搭載し衝撃ショックカノンを標準装備するそうじゃよ。口径は51cm衝撃、電磁両用砲だそうだ。3連装20基の主砲と12.7cm両用衝撃砲を連装140基搭載の大戦艦といえるな。

で、強襲揚陸艦6隻を収容、修理可能であり、艦内に工場などの施設もあるそうだ。ほかにも探査艇や連絡、輸送用汎用艇が搭載されているそうだがな。まあ、それはともかくわしらは普段はこのエクセリオンに厄介になるという事じゃよ」


「そうか。爺さんはどうなるんだい」


「わしか。わしはわしでどうにかするさね」


「そっか」


 で、そのような会話をしてると木星で別れた新城少佐と再会したわね。


「瑞雲嵐准尉。MS隊の再編を完了しました」


「任務ご苦労。我々の任務であるが独立部隊という事で太陽系を越えた外宇宙へと進出することとなった。そして我々が先行部隊という事で威力偵察と橋頭保確保が主力任務となる。何か質問はあるか」


少佐の内容に私は質問する。


「太陽系を越えたといいますが具体的には何処に拠点を設置する予定でありますか」


「有無。我々は隣の恒星系であるシリウスに拠点を設ける予定であるが、その前にオールトの雲にてごみ掃除を行うことになる」


「了解しました。では我々が一番槍という事でよろしいでしょうか」


「そうだ。頼むぞ。そのため強襲揚陸艦を各惑星に降下させそこから君たちを投入するということになる。で、わしはその船で指揮を執ることになる」


「そうですかこの戦は長引きそうですね」


「そうだな」


そして船は出航し出航数日間は慣熟訓練と称して火星近海をしばし航行していたわね。


 船内の配置やどこにどのような装備があるのかというのを私達も場所を確認したり宇宙空間でのMS戦闘の訓練というかんじで数日間を過ごしたわね。まあ、AT隊の連中も他の揚陸艦のAT隊の連中と合同訓練をしたりしていたようね。

そして定時訓練が終了しハンガーの整備兵に機材のチェックと整備を頼んだ後私はカチューシャと共に食堂に向かい食堂でトレイを取っていつもの食事を食べるべくテーブルに着くと後ろから二人の男がやってきたわね。


「相席いいかな」


「別に構わないわよ。ここは天下の食堂だからね」


「ありがとう」


 そして私の顔を見るなり陰気そうなやつが私に対して声をかけてきたわ。


「君が噂のミズモ・ランか。噂はかねがね聞いてる」


「そうですか。少尉。人に尋ねるときは自分から名を名乗るとまなびませんでしたかね」


「失礼しました。アルビオン隊MS第一中隊第一小隊所属のコウ・ウラキ少尉であります。ガンビアベイ隊のミズモラン准尉と共に戦えるという事を光栄に思います」


「じ、自分はチャックキースであります。階級はコウと同じく少尉であります。先日士官学校を卒業したての新入りであります。伝説の絢爛舞踏の舞手と共にするのが光栄であります」


 とまあ、二人とも敬礼してきたので私もそれを返す。


「私はガンビアベイ所属。独立MS小隊の隊長であるミズモ・ラン准尉になります。二人とも新入り士官ですか」


「その通りであります」


「そう。ならば一つ忠告するわ。敵のバグは学校で習うような愚かな存在じゃあないわよ。奴らはとても狡猾でしたたか。なめてかかると即座に君たちのMSが棺桶に早変わりとなるわね。一つだけ言えるのはとにかく生き延びなさい。たとえ機材壊してもいいからとにかく生き延びれば歴戦の勇者よ。まあ、一番いいのは機材を壊さずに戦果を上げれればもっと良しだけど。新兵にそれは要求しないわ。とにかく生き延びなさい。君たちをいっちょ前の兵隊にするにはべらぼうな銭が掛かってるのだからね。それこそ一生働いたって返せる金額じゃあない。ならば納税者に対して私たちができるのは生き延びて奉仕することだけになるね」


 それを言うとキースがいう。


「隊長と同じことを言いますね」


「その隊長さんのお名前はだれかしら」

 

私がキースに質問すると後ろからもう一人壮年の男が後ろからやってきて私の質問に答えたわね。


「サウス・バニング大尉だ。まさか絢爛舞踏の舞手があのラン・ミズモだったとはな。今晩どうだい」


 私はそれを見て言う。


「相変わらずの女関係はユルユルのようね。大尉。しかしながら返事はノーになるわね。どうも外人の一物はデカいけれどヘナヘナなのよねぇ。それに女性にだって男を選ぶ権利はあるわね。どうせ頂くなら若い男の方がいいわねぇ。ねえカチューシャ」


「そうだね。バニング大尉だったわね。あたしじゃあどうかしら。私はカチューシャ・アキモフ階級は准尉になるわね。まあ、帝国出身の女性を味わうのは如何かしら」


それを聞いてバニングは言う。

「なるほど。まさかここまでチンマイツルペタ女性に出会うとはな。良いだろう。言っとくが違法じゃあないよな。さすがに俺も少女強姦で捕まりたくはないぞ」


カチューシャは言う。

「失礼ね。って言ってもまあ、その反応はわかるわね。まあ、あたしもこんなチンマイけれど。ちゃんと月の物も定期的にあるから大丈夫よ」


「なるほど。ならば遠慮なく今夜どうかね」


「良いわよ。でもあたしを抱くという事は下手すれば私を妻にする覚悟をしてよね」


「心得た」


で、その様子を傍から見たノンナは・・・


「カチューシャが殿方とのまぐわい。良いわねぇ~」


「ノンナ。正気に戻って。カチューシャがどんな殿方を選ぼうと彼女の勝手ですわよ。私たちはカチューシャを愛してはいますが束縛する愛はいけませんよ」


「そうでしたね。まあ、彼女には助けてもらったので彼女が幸せになってくれるならそれを良しとしませんとね」


とまあ、後方で悶えていたようだがクラーラに突っ込まれて収まったようね。


まあ、はっきり言えば私らは女子の集まりでその上はみ出し者だからねぇ。こういう事もあるんだな。


そんな感じで火星圏での慣熟航海を終えた我々はゲートウェイを通過し木星圏へのワープテストが行われたわね。その結果だけど無事木星圏にワープアウト成功し

最期の補給が行われたわ。まあ、木星にある重水素やヘリウム3、水、各種衛星からの鉱物資源の補給を行い我々はオールトの雲近辺へのワープを行ったわね。


そしてオールトの雲に到着するとすぐさま戦闘となったわ。

当然私らも出撃となったわね。




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