第8話艦隊が壊滅的な損害を受ける
格納庫にどうにかたどり着いた私は整備班のアストナージに尋ねる。
「すぐに出撃するができるか」
返事はこう来た。
「無理っす。さっきの直撃で戦闘用MSは全損しました。今すぐ出せるのは整備用のMSだけです」
「そうか。ならそれに乗る。ありったけの対艦兵装を用意してくれ。すぐに出るぞ」
「判りました120秒ください」
「おっしゃあ判った」
そんな感じであたしは大急ぎでMSを起動させ武装の確認後緊急出撃として迎撃にでたわね。
そのころカチューシャやケイたちは
「ちょっと。あたしたちの船は大丈夫かな。仲間たちはどうなのかしらね」
「大丈夫よミーたちが救助するね。迎撃はMSにまかせるしかないね」
「そうだね。で、私たちのATはってあたしの機が御釈迦になっているわね。ってあそこにあるのって帝国のMSじゃあないの。整備班のアストナージさんだったかしらあそこのリーオは使えるのかしら」
「ああ。使える。ただ、武装がないから作業用機としてつかってるが」
「じゃああたしがそれ乗れるから使わせてもらうわ。マシンガンかバズーカがあればいいのだけど」
「マシンガンがあるが対艦戦闘にはむりだぞ」
「それでもどうにでもなるでしょ。出すわ」
そんなやり取りがあったようだ。なお、マリー達の機材も全損だったそうで彼女たちもパイロット用バトルドレスを装備して各砲座について迎撃を行っていたりする。
一方、出撃した私は後ろから帝国のリーオが来ているのを見て通信を入れると中にはカチューシャが乗っていたので驚くも非常事態故に隊長も目をつぶっているようだった。
まあ、船がボカチンくらうよりかだしね。とおもうと随伴のコルベットが一隻轟沈した。
「護衛がやられたか。カチューシャ。私の無線コードはストーム1だ便宜上君はストーム2というコールサインになるけど勘弁して」
「判ったわ。リーオなら私も乗り慣れている背後は任せて」
「頼む」
そんなかんじで私たちは敵艦隊に突っ込んで共同で敵戦艦を撃破し艦隊が逃げ出したのを見て私たちも艦隊へと戻ったわね。
「ストーム2。いやさカチューシャ。あんた良い腕だ。ATよりもMSの方が適正ありそうだな」
「そうね。とりあえず推進剤も限界ギリギリだし戻りましょ」
「そうだな」
そして母艦に戻ったのはよかったが迎撃が間に合わず護衛の艦船は皆大破航行不能状態であり母艦の方も大破していた。
で、母艦宙域にもどった私たちは生存者の救出にかりだされたわね。で、ATの連中も同じくだそうだ。でも、生存者は殆どいなかったわね。そしてカチューシャの方は
「うーん。私たちはどうにかなったけれど後方の連中の被害が甚大ね。8割のうち半数が即死残りも重傷で軽症者は僅かか・・・。ノンナたちはどうやら生きているけれどね」
「隊長。おらたちもどうにか逃げられただよ。でもミーシャたちはダメだったよ」
「そう。アリーナたちが生き延びただけでもよしとしないとね。でも私たちの船も御釈迦になっちゃったわね」
「そうですね。せっかくスクラップから作り上げたフネですが。また再建しましょう」
「そうだね」
「ところでこちらの損害はどうなっているのかしら」
「隊長は戦死しちゃったわね。まあ、一番最先任であたしが代行してるけれど」
とケイさんが言う。
「そっか。MS隊のパイロットはいるけれど機材は無し。AT隊も壊滅か。そして乗組員の大半が怪我人で重軽症多数というありさまか。で、司令である隊長も戦死ということかこれって最悪の事態ともいえるわね」
「そうなるわね。まあ、幸いというべきかダメコン要因や機関兵、整備兵たちが無事だったのが幸いかな」
「そっか。これは素直に救援呼んだほうが良い状況だね」
「そうなるけれど。私たちはゴミ部隊だから救援にきてくれるかどうかだしね。シローたちも皆戦死しちゃったからねぇ」
「そうか。ケイも大変だね」
「なにいうの。あんたも軍曹に昇格したんだからやってもらうわよ」
「はいはい」
「一回でいいの。それよりも彼女たちの処遇をどうする」
「どうするってこの際現地雇用兵としてという扱いか遭難者ということでいいんじゃあないかな」
「そうなるわねぇ」
という感じで最寄りの基地まで戻るべく船の応急修理を行っているとそこに巨大な艦隊がやってきたようだった。
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