第9話 極魔新入生武道会3

王魔が寝て三十分後準々決勝が始まった、それが始まった途端王魔は起きた、


「さ~て俺の出番か、次は誰だろう?」

「準々決勝!オウマVSロップ!対決テーマは剣術です!基本魔法はなしですが、身体強化魔法や相手に直接干渉しない魔法なら使用OKです!」

「こ、こんにちは」

「こんにちは」


相手の子は、凄く気が弱いのだろうか?凄くキョどっている、


「試合~開始!」

「「「うおおお!」」」


観客が大いに盛り上がる!


「で、では」

<魔法コマンド…基本封印魔術>

<魔法名…本能リミッター開放フルスロットル

<魔法効果…封印している力を呼び覚ます>

「おら!」


おいおいマジかあんな気が弱そうだったのに魔法使っただけでここまで狂暴になるか!?クソ!剣撃が早い、やり返す隙が無い、


「剣仙流 一の剣・炎 陽炎かげろう


なんだ?急にロップ君が動かなく――ん!!

なんだ!?急に腹部が痛くなってきた、


「ッ!今何を――は?」


居ないのださっきまで俺の眼の前に居たロップがいないのだ、観客席でも「あいつ何処にいるんだ!」っていう声が聞こえる、

だが俺は違和感を覚えた何故なら確実に気配があるのだ、陽炎、陽炎――アッ!


<魔法コマンド…特殊複合魔法>

<魔法名…氷原ファースト原初アイスフラワー

<魔法効果…上空から雹が落ちてきてそこから氷でできた花が咲くその瞬間辺り一帯氷原のように霜が発生する>

「これならどうだ!」


雹が落ちてきて霜が発生した瞬間煙が立つ所が一か所、


「良くわかりましたね」

「そりゃあ陽炎だもんな辺りを冷やしたら陽炎は消えるだろ?」

「それもそうですね。ならこれならどうですか!」

「剣仙 三の剣・嵐 嵐神イシュクル弾丸ブラッド

「クッ!」


なんだ!急に接近してきた!鋭い攻撃が繰り出されるそれはまるで風で出来た弾丸の如き速さと威力一瞬でも気を抜くといなせなくなる!まだ片手で数えるほどしか試したことないけど仕方ないか、


「ゼノーク流総合武術・剣 一魔いちま・雷 雷龍乱舞サンダー・ドラゴン・ロンド

「す、凄い!今我々は凄い物を見ているのではないだろうか!?どちらの攻撃、いや手元でさえ見えません!ただの一撃でも外せば負けてしまう、そういう戦いですこれは!」


ロップの一撃が来たら俺が日本刀型の剣の反りの所で受ける、風を纏う刀が迫り雷の魔力が迸る刀がそれを相殺する、それに合わせて隙に一撃をお見舞いするだが、風の刀で加速した速度でいなす、永遠と続くと思われた一進一退の攻防それに終止符を打つ一撃が来た、急にロップの攻撃パターンを変えてきた!


「ここで勝負に掛かるか!ロップ君!」

「これで終わらせます!」

「なら俺も、ゼノーク流総合武術・剣 六魔ろくま・岩 隕石連鎖ミトライト・チェイン

「クッ!急に一撃が重くなりましたね!」

「そりゃどうも!」

「おーと!急に両者とも攻撃パターンを変えてきたー!ここまで余波が届く!」


ロップ君は攻撃力を落とし、手数が多い、なら俺は、攻撃力重視で!常人から見たらロップの一撃も一撃必殺の一撃だ、ロップとの剣劇はとても楽しい自然と笑みが零れる、


「笑うとは余裕ですね」

「何を言ってんだ?お前も笑ってるじゃないか」

「そうですねとても心が躍ります」

「それじゃあすぐ終わらせるのはつまらんだろ!」

「ゼノーク流総合武術・剣 七魔しちま・闇 闇人トリッカートリックれ」

「こ、これは!どういう原理なのかー!オウマの剣の刃が急に増えたー!」


この技は変則攻撃に特化している、剣を振り切ったと思ったらもう一度降りかかるどんどんと剣の刃が増えていくまるで手品トリックみたく、それに対抗するロップ君の攻撃は、


「剣仙流 四の剣・化身 八岐大蛇ヤマタノオロチ


この技を発動した途端、剣が生物みたいに動き始めたまるで剣に噛みつくように剣をいなす。


「おーと!ここでロップの剣の刃も増えるー!更に、ザップの剣は別の生き物みたいに動くー!正直きめぇ!」


ザップがいなすたびに剣の刃が増える、いくら刃を増やしたところでロップには敵わない、


「ならこれでどうだゼノーク流総合武術・剣 十魔じゅうま・風 烈風斬」


これは封印していた技だがここまで剣の才があるなら耐えられだろう、


「俺はロップ君を信じているよ!」

「来い!」

「「うおおおおおおお!」」


俺は一瞬だけ、剣を振りかぶり剣の周りに風を纏わせ一気に振り下ろす。剣の周りだけは真空状態になり抵抗を受けない、


「これで終わりだあー!」

「フンッ!」


俺とロップの剣が交わり俺は剣を振り切った――ガキン!カラ


「僕の負けですね」

「いい勝負だった」

「うおお!決まったー!勝者!オウマ!」

「「おお!すげえー!」」

「ロップ君は誰に剣術を教えて貰ったの?」

「僕のお師匠は⦅剣仙⦆スパッド=アック様です」

「剣仙?」

「剣仙は仙を冠するお方です、剣の極致に至ったお方です」

「だからあんなに強かったのか」

「はい!」

「それよりあの後ろに居る女性は誰?知り合い?凄く睨んでるよ?」

「え?」


クルッ


「お師匠様!?」

「ロップお前はまだまだ成長する必要があるな~!」


あの人、怖い!顔は笑っているのに眼が座っている怖い!


「いやだ!行きたくない!お師匠様!許して―!」

「駄目だ」

「いやーー!」


こうして師匠とロップの鬼ごっこが小一時間続いたのであった、


「準々決勝でこれか、次はどんな奴かな?」


俺はやっと渡り合える奴と出会い少しいや凄くワクワクするのであった。


第9話終了

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