第39話 デートでお買い物





「りょうた、せっかくだから少し売店行っていい?」


りょうたとグルグル水族館を周りお魚さんを一通り見た後、私は入り口近くにあった売店を指差す。りょうたがいいよ。と言ってくれたので私とりょうたは手を繋いで一緒に売店に入る。


「これかわいいー」


おっきなイルカのぬいぐるみやアザラシのぬいぐるみをもふもふしているとりょうたがにやけながら私の方を見ていた。


「なぁに?そんなにニヤニヤして…不審者みたいだよ」

「ふ、不審者って…ひどいなぁ……春ちゃんがかわいいから見てて癒されてたの!」

「何それきもい…」

「え、ごめん…」

「冗談だよ。冗談!ありがとね。かわいいって言ってくれて」


本気で悲しそうな表情をしたりょうたを見て私は慌てて嘘だと伝える。間に受けないでよ……


「ねー、りょうた、これ!めっちゃかわいくない?」

「うん、かわいいね」


私は小さいサイズのイルカのぬいぐるみストラップを指差した。


「ちょうど色2つあるからさ…お、お揃いで買わない?ほら、記念に!」

「うん。そうしようか。春ちゃんはピンクでいいんだよね?」

「うん!」


私がピンクでりょうたが水色、2人でお揃いのストラップを買った。かわいい。お揃いかぁ……りょうたとお揃い……えへへ。


りょうたとお揃いのストラップを使うのを想像してちょっとニヤけてしまった。私は恥ずかしさを隠すように軽く咳をして表情を整える。その後にりょうたを見るとりょうたはめっちゃにやけていた。りょうたも…私とお揃いのストラップ使うのを想像してにやけているのかな……そうだったら嬉しいなぁ。


私とりょうたはお会計を済ませる。


「大切にしようね」

「うん!大切にしよう!」


後日、お揃いのストラップを通学用のリュックにつけて学校に行くとクラス中の話題になり、クラスや部活で私もりょうたも周囲からめちゃくちゃいじられたことはまた後日の話…




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