第34話 デート。
「ひゃっ…」
「春ちゃん、大丈夫?」
「う、うん。大丈夫だよ」
イルカショーの途中、水が飛び散り私の服にかかってしまう。りょうたは私を心配してカバンからハンカチを取り出して水がかかった場所を拭いてくれる。
「あ、ありがと…りょうたも濡れたよね?大丈夫?」
「僕は大丈夫だよ。春ちゃんが1番大切だからさ」
「私はりょうたが1番大事だからさ、りょうたも自分を大切にしなさい」
私はりょうたからハンカチを取ってりょうたの濡れた場所を拭ってあげる。
「ありがとう」
「いえいえ」
イルカショーなのに、私とりょうたは相変わらずいちゃいちゃしていて、お互いにイルカショーよりもお互いのことを意識して、お互いをチラチラ見つめていた。
「イ、イルカ、かわいかったね……」
「う、うん。そうだったね。かわいかった」
私もりょうたもイルカショーをあまり見ないでお互いをチラチラ見てばかりいたので、かわいい。と当たり障りのない会話をするくらいしかできなかった。
「ど、どうする?えっと、の、飲み物買おうか。喉、乾いたよね」
「う、うん…」
私はりょうたから差し伸ばされた手を取り、りょうたに手を引かれて歩き出す。
「えっと、どうする?」
「き、喫茶店とか入ろうよ」
「う、うん。じゃあ、行こうか」
りょうたに手を引かれて私はりょうたと一緒に水族館にある喫茶店に入った。
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