第18話 寝落ち




「ねぇ…1時間だけって言ったよね?」

「ごめん…」


夕方、目を覚ますと私を抱きしめてりょうたはぐっすり眠っていた。りょうたの寝顔…かわいい。と思いながら時間を確認してゾッとした。私は慌ててりょうたを起こしてりょうたにお説教をするが、私も爆睡していたため強くは言えない。


「ねぇ、りょうた…このままだとさ…2人で勉強会はしない方がいいって結論になっちゃうよ」

「嫌だ……」

「お互い、メリハリはちゃんとつけれるようになろうね」

「うん。ごめんね」

「私の方こそごめんね。さ、勉強しよ。夜ご飯までもう少し時間あるからさ」

「うん。ありがとう」


それから、私とりょうたはちゃんと勉強した。集中力が切れた時はお互いに励ましあって、間に夕食を挟んだり交代でお風呂に入って、お風呂から出ても、結構長い時間勉強を頑張った。


「今日はこのくらいにしようか…りょうた、もう眠いでしょ?」


気づくと日付けが変わる直前だった。りょうたがうとうとしだしたのを見て私が言うとりょうたは目を擦りながらうん。眠い。と言うので、今日はここまでにする。


「春ちゃん…今日も一緒に寝たい」

「うん。いい……もう…」


私がりょうたに返事をするとりょうたはクッションソファーに座っていた私にもたれかかるように倒れてきてそのまま眠りについた。


「もう、ちゃんとベッドで寝ないと体痛めるよ」


まあ、このクッションソファーかなりふかふかだから普通に寝れるけどさ…

私がりょうたを起こそうとしてもりょうたは完全に眠ってしまっていて起きる気がない。


「もう、布団ちゃんと被らないと風邪ひくよ…ねえ、布団取りたいからちょっとだけ離して…」


私は私にもたれて抱きつきながら眠るりょうたに言うが…ダメだ。聞いてくれない。しょうがないから私は頑張って手を伸ばしてベッドの上から取って、私とりょうたに布団を掛けてから私はりょうたを抱きしめて眠りにつく。りょうたが結構強く抱きしめていてちょっと痛かったから私も遠慮なくギュッと抱きしめてやった。




「体痛い…」

「寝違えた…」


翌朝、私とりょうたの体はボロボロだった。朝、起きたらクッションソファーの上でなく、床の上に敷かれていた絨毯の上にいてりょうたは首が変な方向、向いていて私は変な角度で横になっていて横っ腹が痛い。


「だから、ベッドで寝ようって言ったじゃん!」

「だって眠かったんだもん…」

「だってじゃない!もう、知らない。りょうたのばか」


私はベッドの上にあった枕をりょうたに思いっきり投げつけてベッドの上で横になって布団をかぶった。


「あ…春ちゃん、ごめんね。僕が悪かったよ。ごめんね。春ちゃんの大事な体を傷つけるようなことして…」


チョロい…私が拗ねたフリをするとすぐに謝ってくるりょうたがかわいすぎたので許すことにしてあげた。




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