第17話 ご褒美





「疲れた…」

「お疲れ様。よく頑張ったね」


あれから2時間経過してキリのいいところで一旦勉強を辞める。お疲れ様。と言いながらりょうたの頭を撫でてあげるとりょうたは顔を赤くして喜ぶ。


「じゃあ、頑張ったりょうたにご褒美あげないとね」


私はそう言いながら立ち上がってベッドで横になる。


「ご褒美の内容、ちょっと変更!今から1時間なんでも言うこと聞いてあげる。私を好きにしていいよ」


私はちょっとだけ、誘惑するような感じでりょうたに言う。やば…めっちゃ恥ずかしい……


「本当に?」

「うん」


私が返事をするとりょうたは私の横に寝転んで私を抱きしめる。


「お昼寝する」

「結局お昼寝なのね」

「うん。あ、春ちゃん…わかってると思うけどさ…女の子が私を好きにしていい。とか言っちゃダメだよ。春ちゃんかわいいんだからさ……」


りょうたの言葉を聞いて私は顔が真っ赤になる。え、かわいいって……ていうか、え、りょうた?そういうこと…わかるの?え?


「りょうた以外には言わないよ…」

「………じゃあ、する?そういうこと…春ちゃんを好きにしていいんだよね」


りょうたはそう言いながら起き上がり、私の上に跨って私の両手を抑える。え、ねえ…何?この状況…え?りょうた?どうしちゃったの?


「え…ねぇ、するって…どういう…」

「春ちゃん…僕だって…男の子なんだよ」


りょうたはそう言いながら、私に顔を近づけて、私とキスをする。いつもは優しいキスだが…このキスはいつもより力強い。やばい…これは流石にやばい…いつもは数秒なのに数十秒…1分…と経過して段々苦しくなってくる。抵抗しようとしてもりょうたに両手を押さえつけられていて足を軽くバタバタさせるくらいしか抵抗できない。


「はぁ…はぁ…」


私が苦しそうな表情をするとりょうたは口を離してくれた。


「で、本当に春ちゃんを好きにしていいの?」

「ばか…もうしらない」


りょうたが私の上から降りて再び私の横で寝転んで言ったのを聞いて、私は掛け布団を覆いりょうたから姿を隠す。


「ごめんね。急に酷いことして…でも、春ちゃん…本当に気をつけてよ。春ちゃんかわいいんだからさ…」


りょうたは優しい声を私にかけて布団越しに私を抱きしめてくれる。ばか…りょうた以外には死んでも言わないから……


「そういうことは中学卒業…いや、りょうたが18歳になるまで…あ、でもそれだとかなり先か……とりあえず、もう少し大人になるまでしないから!わかった?」

「うん。わかってるよ。ごめんね」

「優しく抱きしめてくれたら許す。あと、さっきのキス苦しかったから、優しくしなおしてくれたら許す」

「わかった。ごめんね」


りょうたは布団をめくって中に入り私を直接、優しく抱きしめる。そしてそのまま優しく私にキスをした。

キスが終わった後は、りょうたは私の頭を撫でてくれる。気づいたら私は眠ってしまっていた。




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