第20話:魔具のリパンチュ

パミングを追って、城のホールに出たパーテ。

しかしすでにパミングの姿はなかった。

パーテは、ホール中央に駆け寄り、辺りを見回す。

すると、柱の陰で笑っている魔物を発見した。


「くくくく。所詮は足止め。奴程度では、他の四天王を倒した勇者を止めることはできなかったか」四天王

「魔物だと! この城にいるのは魔王か四天王だけのはずだ! テメェはどっちだ!?」勇者

「お初にお目にかかる。私は魔王様の側近、魔具のリパンチュ。あと魔王軍四天王も務めさせていただいている」四天王

「へっ、じゃあテメェが最後の四天王というわけか!」勇者

「パミングが猛毒を治せなければ、そうなるな」四天王

「なにっ!? テメェ! なんで逃げてきたパミングを殺さなかった! 魔王軍なら、足止めすらできない役立たずは消すべきだろっ!」勇者

「わざわざ味方戦力を削る必要もあるまい? ヤツは魔具を装備できない無能だが、それでも他の四天王並の戦闘能力を持っているのでな」四天王

「ちっ。……なに、魔具だと?」勇者

「そうだ! 破壊剣に魔弓! それらは我が秘伝魔法で生成した魔具なのだ! 対応する魔力適正がなければ扱えないが、絶大な力を誇る! そして私の魔具はこれだ!」四天王


四天王リパンチュは、鋭い刃のついた槍を出現させる。

リパンチュは槍を構え、パーテも持っていた剣を構える。


「槍、槍かぁ! 魔法だとか抜かしてる割に、武闘派なもん使いやがる!」勇者

「覚悟せよ! 我が神槍は、全てを貫き、全てを切り裂く!」四天王


ついに始まった、最後の四天王リパンチュとの闘い。

魔具と魔法。

2つの力を扱う四天王に、パーテは打ち勝つことができるのか?

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