第16話:情報の街
荒野を渡り、勇者パーテはシャークの街にやってきた。
パーテは、朝から怪しい人物の話を聞いている。
「本当にタダで情報を話すんだな?」勇者
「それはもう! 先にこの紙に、サインと最高評価の勇者印を記していただけるのであればっ! お金など結構ですよ、ええ」怪しい奴
「おいお前。悪いことは言わねえ。その勇者を騙すのは止めておけ」情報屋
「あん? げっ、裏通りの情報屋! おいおい、表まで出てきて客の横取りなんて、いくらあんたでもちょいと横暴じゃ」怪しい奴
「そいつは単なる勇者じゃねえ。破壊剣殺しのパーテだ。お前でも、噂くらいは聞いたことあるだろっ」情報屋
「いいっ!? 魔物を殺すかのように、犯罪者を殺すというあの!? こ、これはとんだご無礼を! すみませんでしたぁ~っ!」怪しい奴
後からやってきた情報屋の説得によって、怪しい奴は逃げていく。
パーテは、情報屋に剣を突きつける。
「おいっ! 無償の情報提供者が逃げたんだが!?」勇者
「ま、まあ落ち着けって。俺は奴とは違って、まっとうな情報屋だ。あいつは無償提供を餌に、偽情報で評価稼ぎをしてるんだよ。そのまま事が進めば、あんたはあいつを斬ってただろ?」情報屋
「別に、毒なり爆破なり、手段は問わねえよ!」勇者
「ほら殺す。偽情報屋が減るとこっちが困るんだよ。本当の情報ばかりが出回ると、情報屋なんか要らなくなるからな。ま、お詫びというわけでもないが、代わりに俺の情報を無償提供してやるよ」情報屋
「気前がいいな。そういう話なら乗った!」勇者
「タダなのは一つだけな。それ以上は、金か情報交換だ」情報屋
「それでもいいぜ。でも現金な奴だ」勇者
パーテは、情報屋から四天王関連の話を聞く。
魔王城については、探している情報屋が多いが、未だ見つかってないという話しか聞けなかった。
この日、荒野での四天王撃破を自慢したことにより、二人目の四天王が倒されたという話があっという間にシャークの街に広まった。その夜、パーテは情報屋から、かなりの謝礼金を受け取ったのだった。
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