第15話:密会、四天王!
勇者パーテは、今日も野営を張っている。
深夜、テントで横たわるパーテの元に、一人の侵入者がやってきた。
侵入者はナイフを取り出し、パーテ目掛けて振り下ろした!
「甘いんだよっ!」勇者
「おはようさん。それとも睡眠をご所望かな?」四天王
パーテはすぐに立ち上がり、手元にあった剣でナイフを弾き飛ばす。
そのまま侵入者に切りかかるが、それは大きな盾で防がれてしまった。
侵入者の正体は、四天王パミングだった!
パミングの顔には、モノクルが装着されている。
「パミングぅ! よく俺のところに顔を出せたもんだなあぁっ! ええ!? 妙なモノクルつけやがってよ! 弓野郎の敵討ちでもしたいかっ!」勇者
「これ? このモノクルはその弓野郎の物だよ。勝手に借りてたんだ。精度の落ちるモノクルとすり替えてね。似合うだろ?」四天王
「けっ! 残念だったな! モノクルが原因で弓野郎はくたばったんだぜ! 罪悪感があるなら俺に殺されなっ! 死ねぇ!」勇者
パーテは、パミングの顔にハンマーを投げつける。
しかし、パミングは飛んでくるハンマーをキャッチする。パミングが着けている籠手には傷一つない。
「ところでよくこんな深夜に起きていたね。今回も、剣をわざわざ手元に置いてたし。おかげで刺し損ねた」四天王
「はっ! テメェが前回、四天王撃破後に襲ってきたことを、ふと思い出してたのさ! おかげ様で、今回はテメェの襲撃に気づけたけどな! ざまあみろ!」勇者
「その撃破した四天王の名前、言えるか?」四天王
「はあ? ………………知るかよ!」勇者
「弓野郎の名前は知ってる?」四天王
「うるせぇ! テメェら四天王の名前なんざ、いちいち覚えてられるかっ! ぶっ殺す!」勇者
パーテが剣を振るうが、パミングがテント外に飛び退いたため、攻撃は外れる。
パミングはハンマーを捨てて、テントから一歩遠ざかる。
「ふふふふ。そうかそうか。今日はモノクル自慢に来ただけだから、そろそろ帰らせてもらうよ。じゃあね」四天王
「くそっ! 待ちやがれ!」勇者
パーテがテントから飛び出すも、パミングはすでに遠くに走り去っていた。
捨てられたハンマーを蹴りつけ、パーテはテント内へと戻るのだった。
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