No.6:さらば!A型事業所

先月一杯で就労継続支援A型事業所を退職した。ここは一般就労が困難な障害を持つ人が、いわば訓練のような形で働く場所だ。かれこれ二年近くいた。


居心地はまあまあ良かった。仕事もさることながら、他の利用者との関係も極めて良好で一時は定年までいようかとさえ思っていた。


決断を下したのは、ここの給料だけでは近い将来生活が成り立たないからだ。いわば食べていけないのである。


他の利用者さんの中には、障害年金を貰いながら働いている人が多いのでどうにか生活はしていける。


ただし私の場合、年金保険料が未払いだった期間が長かったため障害年金は受給できなかった。この点が他の利用者さんと違っていた。


ここの事業所でやっていた農業という仕事自体、やり甲斐があり一生やっていても悔いのないものでもあった。


とはいえ、生活が成り立たなくてはやり甲斐云々は正直役立たない。それこそやり甲斐搾取となり兼ねないわけである。


仲の良い利用者さんも何人かいたし、正直次の職場でこういう良好な人間関係が築けるか正直自信がない。


それでも我が家の財政を守るという大義名分のため、今回の決断・行動に至ったわけである。


さて、これからのことだが、以前記したように介護職に就くため介護職員初任者研修講座を受講する。


ただしこの講座、面接に合格しないと受けられないので先週の金曜日に行った面接の結果を待たなければいけない。


印象としては良かったかなという感じだが、単に面接官の人あたりが良かっただけで私が良い印象を先方に与えられたかとなると別問題だ。


いずれにしろ、その間のアルバイトの面談の確約も取ったことだし、なんにせよこれからである。


なんにしても、別れを告げた事業所の利用者さんたちに良い報告がいつかできるように、脇目もふらず邁進していくのみである。


約二年、ありがとう!


※このエッセイは、不定期配信です。



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